阪神 梅野 大逆転劇の「号砲」打ち鳴らす「今までになかった戦いができた」

[ 2018年8月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9―8巨人 ( 2018年8月26日    東京D )

8回1死一塁、梅野が左中間に8号2ランを放つ(撮影・岩崎 哲也)
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 絶対に諦めない姿勢を示す力強い放物線を描いた。阪神・梅野が、5点ビハインドをはね返す大逆転劇の「号砲」を打ち鳴らした。

 「(8回は)自分だけじゃなくて、何とかきっかけをつくりたい中で周りが繋いでくれた。今までになかった戦いができたと思う」

 8回1死一塁で迎えた第4打席だった。沢村の投じた153キロ直球を捉えた。打球は伸びを欠くことなく、左中間スタンドに着弾。3点差に詰め寄る一発で敗色ムードを一気に振り払って見せた。

 4回にも先頭で右翼ポール直撃の7号ソロを放ち、14年7月1日のヤクルト戦(倉敷)以来となる1試合2発。2本目の今季8号は、ルーキーだった同年を上回るキャリアハイと新たな扉を開いた。

 フルスイングの源は、支えてくれる家族の存在。昨年のクライマックスシリーズ・ファーストステージを父・義隆さんが初めて甲子園を訪れて観戦した。関西滞在中の休日には、弟も含めて家族3人でカラオケボックスに入り、熱唱で家族の絆を深めた。

 「父も初めて甲子園に来てくれて、嬉しかったですし、3人でカラオケも行って、良い時間でした。なかなか生で試合を見てもらえる機会はないですけど、周りでサポートしてくれる父や家族のために1軍で自分は頑張らないといけない」。2本塁打を含む3安打3打点の躍動は、福岡で見守る父にも届いた。

 ただ、試合後は笑顔はなく「捕手」としての顔をのぞかせた。

 「(序盤で)あれだけ失点するのは、打線が上向いてこない中で士気的に下がってしまうので。打ったことはいいですけど」

 先発・飯田から4番手・桑原までがすべて失点。リードで力を出し切れなかったことを何より悔いた。

 「試合に出してもらっている以上、結果を出すのが役目なんで」。戦闘態勢を崩さず、最後までマスクを被る。(遠藤 礼)

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2018年8月27日のニュース