ソフトB 中田 忘れられない通算100勝「ここまで育ててくれた指導者全員に感謝」

[ 2018年8月27日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク12―8西武 ( 2018年8月26日    ヤフオクD )

8番手で登板し通算100勝を達成した中田はグラシアル(右)と記念ボードを手にする(撮影・岡田 丈靖)
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 通算100勝目は忘れられない白星になった。8―8の11回、ソフトバンク・中田は8番手でマウンドに上がった。圧巻だったのは2イニング目の12回。森、斉藤彰、秋山を3者連続空振り三振。炎の41球で劇的サヨナラ勝利を呼んだ。

 「100勝すると思っていなかった。ここまで育ててくれた指導者全員に感謝したい」

 気迫のこもった投球だった。西武との息の詰まる接戦。「ブルペンで見ていて、全員の気迫が伝わって、それに乗せられてマウンドに上がった」。決め球のフォークは落差が大きかった。「一人一人、一球一球、後悔のないように全力でいった。今季1番、力、気合が入った」と笑った。

 プロ14年目の36歳はこれまで大きなケガが一度もない。体調管理に人一倍、気を使っている。投球練習をした日はプールで筋肉をほぐし「体を戻す」。自主トレ中は毎日行っている。北九州市立大で風呂上がりのストレッチを始めた。「野球のキャリアが最後かもと思ったら、やれることはやろうと」。体の硬さを補う柔軟運動に力を入れて、今も継続中だ。

 練習中に倒立するのがおなじみ。中日時代から継続しており、治療院のトレーナーに勧められ始めた。「(倒立は)軸をイメージすると安定する」と“中田流”の体の状態を知るバロメーターになっている。

 進学校の八幡高(北九州市)では、ほぼ無名だった。予習と復習で手いっぱいで野球は部活で集中してやるだけだった。「野球の道に進んでいなかったら公務員になってたと思う」と話す右腕は、地道な努力を積み重ねてきた。

 6月10日の中日戦で99勝目を挙げ、それから77日後のメモリアル達成に「自分の力のなさ」と苦笑い。現在は開幕当初の先発ではなく中継ぎとして待機する。「目の前の仕事を全うしようとしか考えてない。どういう形でも喜んで投げにいきたい」。中田はチームのために投げ続ける。

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2018年8月27日のニュース