秋山　新球チェンジアップに収穫　金本監督絶賛「球の勢いあった」

阪神紅白戦   白組４―２紅組 （ 2018年2月12日    宜野座 ）

紅白戦に先発し、２回１失点の力投を見せた秋山
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　阪神・秋山が１２日、紅白戦で白組の先発マウンドに上がり、２回１安打１失点と危なげない投球を見せた。あらためて金本監督も開幕ローテーション入りを明言するなど、昨季１２勝を挙げた右腕への信頼は揺るぎない。

　「久々の実戦でしたが、しっかりと取り組んでいることは出せたのかなと」

　昨年の活躍を誰もが知っている。「秋山」の名がコールされると、宜野座に詰めかけた虎党から歓声が上がった。今季初の実戦は、初回からギア全開だ。先頭・植田にフルカウントまで粘られながらも、１４３キロ直球で中飛。北條も打ち取ると、高山も浅い右飛に仕留め無失点で終えた。

　２回、先頭のロサリオにシュート回転した直球を左中間最深部に運ばれ、ソロを被弾。ただ、メジャー級のパワーを見せつけられても落胆は全くない。

　「前の球（外角低めの直球）が良いところで、セオリーなら変化球。（直球を）続ける技術も意識してシュート回転してしまった」。新境地を切り開くために負った被弾だけに、「シーズン中も打ってほしい」と笑顔を浮かべる余裕もあった。

　前日１１日のブルペンから本格習得に乗り出した新球のチェンジアップ。初回２死で迎えた高山に２球投じ「自分の感覚と、高山にも聞いてみて。いろいろ考えていきたい」と収穫を手にした。

　金本監督も「真っ直ぐは良かった。低めに集まっていたように見えたし、球の勢いもあった。彼はローテーション当確だから。試したいことがあるみたいだから、試したらいい。向上心を持っている子だから」と安定の投球内容に目を細めた。

　「ストレートに関しては、良い軌道で投げられた。１日、１日、不安の中でやっているけど、ベストの状態を開幕に持っていけるようにしたい」。ポジションを与えられても、隙はない。危機感さえにじませる大黒柱はそう簡単に崩れない。（遠藤　礼）