阪神・北條 逆襲1号 笑顔なし、遊撃レギュラーつかみ取る

[ 2018年2月13日 05:30 ]

阪神紅白戦   紅組2―4白組 ( 2018年2月12日    宜野座 )

紅白戦の5回、江越の三邪飛をブルペンのフェンスにぶつかりながら好捕する北條
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 意地が詰まっていた。紅組の「2番・三塁」で先発した阪神・北條が“今季1号”を放ち、激化する遊撃争いのなかアピールに成功した。

 乾いた打球音が響いたのは3回2死無走者の場面。白組の2番手左腕・島本の138キロ速球を完璧に捉え、左中間席まで届かせた。「内容を求めていかないといけないですし、打ちそうな感じがないと、チャンスも減ると思う」と最高の結果にも笑顔はない。それでも、「練習では良いスイングができていた」と復調の手応えを感じている。

 それは、バックネット裏で見守っていた金本監督も同じだった。

 「練習では、去年の春のキャンプくらいの状態には戻っているからね。なぜかシーズン中、力みとか焦りで崩れて、崩れたままだったけど。もう、ちょっと戻りつつあるのかな、と」

 思えば1年前、不動のレギュラーだった鳥谷から奪う形で、遊撃の定位置を確約されていた。練習試合やオープン戦で結果を残して開幕スタメンをつかんだが、シーズンではまさかの不発。終わってみれば83試合の出場で、打率・210に沈み、屈辱の2軍落ちも経験した。

 当然ながら、今年は全く立場が違う。遊撃では糸原、植田、西岡がそれぞれの持ち味を次々とアピールしている状況。だからこそ「ムダな打席というか、そういうのをなくしたい。自分の形を見つめ直していく」と足元を見つめ直した。もう一度、定位置を奪い返すことしか頭にない。北條の逆襲がここから始まる。(巻木 周平)

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