侍J田口“圧韓”7回零封 5回ピンチに最高の1球「今年の集大成」

[ 2017年11月20日 05:30 ]

アジアチャンピオンS決勝   日本7―0韓国 ( 2017年11月19日    東京ドーム )

<日本・韓国>5回2死一、三塁、朴ミン宇を二ゴロに打ち取りガッポーズする田口
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 侍ジャパン・田口は勝負どころで最高の1球を投じた。5回2死から連打を浴び一、三塁のピンチ。「1番が鍵になる。つながりを出させないためにも抑えたい」とマークしていた朴ミン宇(パク・ミンウ)を打席に迎えた。内外角にちらし、カウント1―2と追い込むと、最後は132キロで懐に直球を差し込み二ゴロに。グラブを叩き、吠えた。

 「ピンチでも自分のボールを投げ切れた。今年の集大成だと思って挑んだ試合。結果が出て良かった」

 7回まで108球を投げて3安打無失点。前日の台湾戦で12奪三振の今永が力なら、田口は制球と緩急という「技」で、韓国打線を封じた。「何度も韓国打線の映像をチェックしてきた」。脱力フォームから内外角へ、打者の膝下へと集めた。回の先頭の出塁を許さず、攻撃のリズムを生み出した。

 9日から行われた宮崎合宿。広島新庄の3学年後輩である堀も選出されており「プレーだけでなく行動でも手本に」と先頭に立った。昨年11月の強化試合(オランダ、メキシコ戦)で初めて侍ジャパントップチーム入りしたが、オランダ戦で2回4失点。特長すら出せずに終わった1年前の姿はない。グラウンド内外で引っ張った。

 ベストナインに選ばれた左腕は「(WBCでの落選は)僕に力がなかったということ。これから、そういう(トップの)メンバーでやらせてもらえるように力を付けていきたい」と言った。今年3月のWBCでは、代表に先発左腕はいなかった。東京五輪へ、ジャパンの新たな武器となるために、さらなる高みを目指していく。 (黒野 有仁)

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