【大会総括】若き侍、東京五輪へ最高の結果 栄冠胸にトップチーム定着を

[ 2017年11月20日 08:20 ]

アジアチャンピオンS決勝   日本7―0韓国 ( 2017年11月19日    東京ドーム )

<日本・韓国>初代アジア王者に輝き胴上げされる稲葉監督
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 20年東京五輪へ、侍ジャパンは優勝という最高の結果で踏み出した。今大会は24歳以下、またはプロ入り3年以内の条件で、オーバーエージ枠は3つ。2年半後の五輪をにらんだ新設大会だ。

 3月のWBCに出場した選手は一人もいない。国際大会の経験が少ない若手に独特の雰囲気に慣れてもらうなど、趣旨はいくつかあるが、稲葉監督は何よりもチームとして一つになること。そして野球界の鑑(かがみ)たれ、と侍ジャパンの精神を大会を通じて説いた。

 「一体感という意味では、みんなが意識してやってくれた」と指揮官。この25人のメンバー中、何人が東京五輪の代表に選ばれるかは分からない。例えば今回、チームで二塁を定位置とする選手はゼロ。広島・菊池やヤクルト・山田らの存在が背景にある。他ポジションも同様だ。ただ、稲葉監督は根幹となるチームをこの初陣から築き始めたかった。

 五輪はベンチ入りコーチが3人と限られるため、専任の打撃コーチなどは置かず、首脳陣も絞った。「選手もコーチも一つになり結束力を持ちやっていきたい」と稲葉監督。これを来季以降につなげ、侍トップチームに自分の居場所を築けるか。25人から一人でも多く五輪本番へ臨むことが、初陣に選ばれた選手たちの使命だろう。(プロ野球担当キャップ・後藤 茂樹)

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2017年11月20日のニュース