スポーツと街をつなぐDeNAの試み。賛同したファンの熱気がチームを後押しする

[ 2017年8月30日 09:50 ]

今年3月、「THE BAYS」のオープニングセレモニーでテープカットを行うラミレス監督と岡村球団社長
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 DeNAが3月にオープンさせた複合施設「THE BAYS(ザ・ベイス)」で行われているヨガ教室を、球団のご厚意で体験させていただいた。一般の受講者に交ざっての授業で約70分間。すぐに汗びっしょりとなり、必死で手足を伸ばし、途中で右ふくらはぎをつる場面も。ハードなメニューにすっかりノビてしまった。

 今年11月に40歳の不惑を迎える身だが、同年代の一般サラリーマンに比べれば体力には少しだけ自信があった。自慢できるタイムではないが、2年前には東京マラソンを完走。時間が空けばジムでトレーニングを行う日もある。それでも普段使っていない部位を使ったのだろう。翌日には足の付け根や肩甲骨周辺など、普段意識していない箇所の筋肉痛にも襲われた。

 球団は今年、まちづくりにスポーツを融合させる新構想を打ち出した。「横浜スポーツタウン構想」を掲げ、キッズチアプログラム、キッズスポーツプログラムなどを展開。ランニング教室やパークヨガでは、スタジオを飛び出て公園や沿道など横浜の町で実際に体を動かす。9月にはスタンドアップパドルもスタート。手こぎボートで桜桟橋から大岡川を下る。そのままみなとみらいの湾に出て、赤レンガ倉庫の対岸にある象の鼻パークまで満喫してUターン。横浜の魅力を堪能できるプログラムだ。

 プロ野球チームだけでなく、ランニングクラブも所有する。スポーツを通じた街との一体化にラミレス監督も「横浜とベイスターズ、そしてファンやすべての市民が一つになるすばらしいプロジェクトだと思う」と話す。スタンドのファンの熱狂度はクライマックスに達し、22〜24日の首位広島3連戦では3試合連続サヨナラ勝ちという奇跡を成し遂げた。球団の事業と、賛同したファンたちによる熱い後押しは決して無縁ではない。(記者コラム・後藤 茂樹)

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2017年8月30日のニュース