阪神 桑原、悪夢2つぬぐい去る3人斬り「丁寧にいきました」

[ 2017年8月30日 05:46 ]

セ・リーグ   阪神3―0ヤクルト ( 2017年8月29日    甲子園 )

<神・ヤ>2番手で力投した桑原
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 脳裏に残る2つの悪夢を快投でぬぐい去った。7回、2番手で登板した阪神・桑原が、役割を果たした。

 「小野の勝ちもかかっていたので、丁寧にいきました」

 先頭で迎えた山田を2球で追い込むと、最後は6球目に投じた148キロの宝刀「真っスラ」で空振り三振。2安打していたリベロも遊ゴロに仕留め、藤井も二ゴロと、難なく中軸を3人で料理した。

 「(ヤクルトには)サヨナラ負けもあったし、巨人戦でも打たれていたので、何とか失点しないようにした」

 ちょうど1週間前、敵地での一戦(22日)の9回に登板。2死三塁のピンチを招くと、リベロに中前へポトリと落とされるサヨナラ打を浴びて、今季2敗目を喫していた。

 さらに、27日の巨人戦でも、藤浪の後を受けて7回1死一、三塁で登板したが、1死も奪えず3安打3失点で降板。開幕から抜群の安定感でチームに貢献してきた男が今季初めて、壁にぶつかっていた。

 サヨナラ劇を許した相手へのリベンジ、さらには直近の試合で味わった屈辱を晴らす意味もあった重要なマウンドで、再び輝きを取り戻して見せた。

 遠征先では、岩崎ら後輩を食事に誘い、悩みを聞いたり、助言を授けることも少なくない。グラウンド外でも、背番号64の存在感は増してきている。

 32ホールドは、2位・マテオに2差をつけて、リーグ単独トップ。勝利の方程式を担う桑原が、最後まで猛虎をその右腕でけん引していく。(遠藤 礼)

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2017年8月30日のニュース