広島の龍馬 マイコ撃ち逆転V弾!M18 同学年誠也の分まで

[ 2017年8月30日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―1巨人 ( 2017年8月29日    東京D )

<巨・広>5回1死一塁、逆転2ランを放ち野村(左)らナインに迎えられる西川(中央)
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 まさに会心の一撃。龍馬の放った低いライナーが、右中間席に突き刺さった。1点を追う5回1死一塁。広島・西川が、マイコラスの146キロツーシームを打ち砕いた。逆転の4号2ラン。「最近打ってへんかったんで。ストライクゾーンに来たら積極的にいこうと思っていた」。その笑顔もまた会心だった。

 打線は助っ人右腕の前に4回まで1安打で6三振と沈黙。5回の攻撃前、ベンチ前で組んだ円陣で石井打撃コーチから「速い球に合わせていこう」と指示が出た。西川は「狙った通りにいけた」と即座に対応。その勝負強さを見せつけた。12日の巨人戦でもエース・菅野からソロ本塁打。1―0勝利の立役者となった。今季の巨人戦成績は、対戦するセ5球団で最高の打率・355。勝利打点は今季7度目だが、うち4度が巨人戦というキラーぶりだ。「自信になるとかはないです」とはにかむが、その4試合は全て1点差。いかに西川の活躍が貴重だったかが分かる。

 同学年の親友の分まで――。西川は入団2年目だが、23日のDeNA戦で右足首を骨折した鈴木とは同じ94年生まれ。普段から仲が良く、28日には野間とともに広島市内の病院を訪れて見舞った。「お互い、頑張ろう!」。そう誓い合った。鈴木はこの日、手術を受けた。今季絶望で悔しい思いを抱えている誠也の思いもバットに乗せた、友情の逆転2ランだった。

 これで敵地・東京ドームでの巨人戦は今季7戦全勝。優勝マジックは1つ減って「18」となった。両リーグ最多の33度目の逆転勝ち。龍馬のような男が控えているからこそ、快進撃が可能になる。

 ▼広島野村(6回7安打1失点で9勝目)投球自体は良くなかったけど、何よりチームが勝ったのが一番。

 《G戦最多勝利王手》広島は巨人に逆転勝ち。これで今季巨人戦は16勝5敗と圧倒。広島の巨人戦シーズン最多勝利は60、64年の17勝となっており、球団記録に王手をかけた。また、東京ドームでは無傷の7連勝。広島が同球場で7勝以上は92、95年の9勝を最多に8度目だが、無傷7連勝は初めて。30、31日と勝てば東京ドームでのチームシーズン最多勝利に並ぶ。

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