広島 4番誠也弾で交流戦首位タイ ハムに3連勝で昨年日本Sのお返し

[ 2017年6月9日 05:30 ]

日本生命セ・パ交流戦   広島5―3日本ハム ( 2017年6月8日    札幌ドーム )

<日・広>初回2死一塁、先制2ランを放つ鈴木
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 強烈な先制パンチだった。初回2死一塁。広島の鈴木は先制2ランを左翼席へ叩き込んだ。そのまま決勝点となり「先制点につながるホームランになって良かった」と話した。46打点とし、リーグトップのDeNA・ロペスと並んだ。12本塁打はリーグ3位、打率・316は同5位と打撃3部門で上位にいる。

 68代目の4番打者。4月11日の巨人戦で初めて指名され、勝敗を左右する重責にも自分を見失わず、コンスタントに打ち続ける。大役を担い、今までにない感情が湧いてきた。

 「皆に“重圧を感じる必要はない”と言われますが、やっぱり責任は感じる。結果ではなく、勝負になっていないと自分にイライラする。こんなこと、今まで経験がないです」。極端に言えば、昨季までは打てば満足感に浸れた。イライラしたこともない。だが、今季は喜びや悔しさを感じる対象が広がった。目に見えない重圧の中で、激しくなった喜怒哀楽の波。「波を小さく、一定にしていかないといけない」。中心選手としての自覚が芽生えた証だった。

 昨年の日本シリーズ。マツダスタジアムで2連勝スタートも、札幌ドームで3連敗を喫し、32年ぶりの日本一を逃した。鈴木も18打数4安打、打率・222と不振に終わった。その敵地で雪辱を果たす3連勝。さらに5連勝でオリックス、ソフトバンクと並び、交流戦首位に浮上した。貯金も今季最多の15とした。

 「2打席目以降、ああいうこと(無安打)がないように、しっかり修正していきたい」。喜び半分、鈴木は冷静に足元を見つめる。自分に厳しい22歳。明日はもっと輝く。(江尾 卓也)

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