広島7連勝でストップ 岡田が意地の完投「今後につながる」

[ 2017年6月2日 05:30 ]

交流戦   広島2―4西武 ( 2017年6月1日    メットライフD )

5回2死二塁、浅村に左前適時打を打たれた岡田
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 広島は1日、西武戦(メットライフドーム)に2―4で逆転負け。チームの連勝は7でストップし、昨年から続いていた同戦の連勝も5で止まった。先発の岡田明丈投手(23)は自己最速を1キロ更新する155キロを3度計測。8回4失点で2敗目を喫したが、127球を投げ今季2度目の完投と意地は見せた。

 岡田が剛球をうならせた。7回2死で打席には西武・秋山。4球目にこの日2度目の球速155キロを計測すると、カウント2―2からの7球目は外角低めいっぱいに、またも155キロを投げ込んだ。さすがの安打製造機も見逃し三振。その瞬間、真っ赤に染まった右翼席からは感嘆にも近い歓声が上がった。

 「いつもどおりでした」。敗れたこともあり、155キロを投げた感覚については淡々と振り返るのみ。それでも西武戦初登板だった右腕は、“広島に岡田あり”を強烈にアピールした。

 今季2度目の中5日での先発だったが、その影響は感じさせなかった。3回まで無安打投球。4回先頭・秋山への3球目には自己最速となる155キロをマークしていた。だが、フルカウントから秋山を歩かせると、突如、制球難に陥った。

 「(秋山の打席で)ストライクに投げたつもりがボールと言われ、自分をコントロールできなかった。先頭を出したことで力んでしまった」

 源田は四球、浅村は死球で無死満塁を招くと、中村の遊ゴロ併殺打の間と栗山の中前適時打で同点に追い付かれた。ひとたび失った序盤のリズムは5回も戻らない。2死三塁から源田に決勝の中前適時打を許すと、続く浅村にも適時打を浴びて4点目を献上した。

 4、5回の乱調が響き2敗目を喫したが、意地は見せた。DH制が採用される敵地だったこともあり、6回以降も続投。6、7回は連続で3者凡退、8回は2死二、三塁と追い詰められたがメヒアを三ゴロに封じた。

 「修正はしっかりできたと思う。今後につながると思う」

 4月15日の阪神戦で岡田自身が9回1失点で勝利して以来、今季チーム2度目の完投。127球の粘投で、救援陣にも休養を与えた。それでも勝てず、勝負の厳しさを改めて知った夜。エースへの階段を上るためには、必要な敗戦だった。 (柳澤 元紀)

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2017年6月2日のニュース