ハム近藤“大あっぱれ”張本超え!47戦目4割「いいのかなあ」

[ 2017年6月2日 06:15 ]

交流戦   日本ハム5―3DeNA ( 2017年6月1日    札幌D )

3回無死一、二塁、二塁打を放つ近藤
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 素直な気持ちだ。偉大な先輩を超えた日本ハム・近藤は、お立ち台で「(自分で)いいのかなあと思うけど、一つ記録になったのはうれしく思う」と照れ笑いを浮かべた。

 打率・415。出場47試合目で4割台をキープし、73年の張本勲(スポニチ本紙評論家)の46試合を抜く球団新記録を樹立した。3回は右翼線に先制の2点二塁打。1点差に迫られた5回には左前打を放ち、貴重な追加点につなげた。2安打2打点に加え、2四球を選んで全打席出塁。両リーグ断トツの53四球も高打率の要因で、節目の試合も普段通りだった。

 大躍進への転機は15年。前年まで同僚だった小谷野(現オリックス)からグリップエンドが「末広がり」の、タイ・カッブ式に似た形のバットをもらった。「元々グリップに(指が)引っかからないと嫌だったけど、凄くバランスが良く、振りやすかった」。グリップに指をかけて力いっぱい打つのではなく操作性の大切さを知り、以来、この形のバットを使い続けている。

 15年は田中賢の「体重移動しながら打つ」フォームも取り入れた。新バットは新打法とうまくかみ合い、リーグ3位の打率・326。翌16年は左膝痛の影響で不調だったが、感覚は失わなかった。

 横浜高で2学年上のDeNA・筒香の前で記録達成。三遊間を組んだ間柄で「あの人のスイングを見て、もっと速くしないといけないと思った。ずっと目標にしていた先輩」だ。今季は負けず劣らずのステップアップを遂げようとしている。

 栗山監督は「一回(4割台から)下がってもいい。シーズンが終わった時に4割になればいい」と言った。「球聖」タイ・カッブはメジャーで3度も打率4割台を達成。二刀流・大谷が「天才」と呼ぶ23歳が、夢の4割に本気で挑む。(柳原 直之)

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2017年6月2日のニュース