ソフトB上林 2日で10打点!満弾5打点、前日は3ラン&2ラン

[ 2017年5月4日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク6―2西武 ( 2017年5月3日    ヤフオクドーム )

<ソ・西>4回2死、右越えに満塁弾を放つ上林
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 余韻に浸りながら、ダイヤモンドをゆっくり回った。2点を追う4回2死満塁。ソフトバンクの上林が高橋光の147キロの直球を振り抜いた打球は右翼席に弾んだ。プロ初の2戦連発は逆転の5号満塁弾。この日開幕した「博多どんたく」に負けない熱気がヤフオクドームを包んだ。

 「打った瞬間、入ると思った。(プロ)1号は急いで(塁を)回ってしまったが、今日はゆっくり走れた」

 前日2日は甲斐が2回に育成選手初の逆転満塁弾を放ったが、自身はその直前に空振り三振。ともに自身初の2本塁打、5打点でも主役になれなかった21歳は「絶対に打ちたいと思っていた」と笑った。プロ1号となった15年8月25日以来のグランドスラムだった。

 西武先発の高橋光は1学年下で、自身が仙台育英高3年時に出場した13年夏の甲子園優勝投手。同年のU―18のW杯日本代表でチームメートとなった高橋光から、2日にあいさつされた際「“フォークがあるからな〜”とゆさぶりをかけといた。“打たないでください”と(高橋光に)言われたけど」と心理戦を仕掛けた。本塁打は直球を仕留め、6回には地面につきそうなフォークボールを拾って中前適時打。10キロ増量して臨んだ今季。巧みなバット操作とパワーを後輩に見せつけた。

 開幕当初は1軍投手の間合いに苦しみ、打率2割を切ったが、今は打率・297。バックスクリーンの名前の横に表示される打率を見るのが怖かったが「今は見てもメンタルをやられません」と語る。一緒に自主トレを行う1学年上の広島の鈴木が昨季大ブレークし「凄いけど、悔しさが強い」と今季にかける21歳。2試合で10打点。覚醒の予感が漂う。

 ◆上林 誠知(うえばやし・せいじ)1995年(平7)8月1日、埼玉県生まれの21歳。仙台育英では1年秋から4番を務め、通算3度甲子園に出場した。13年ドラフト4位でソフトバンクに入団。1軍デビューとなった15年はウエスタン・リーグで打率.334で首位打者を獲得。1軍定着が期待された昨季は14試合の出場で打率.211だった。1メートル84、79キロ、右投げ左打ち。

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