世界野球ソフト連盟会長 福島視察「実現するように分析していく」

[ 2016年11月20日 05:30 ]

県営あづま球場を視察するフラッカリ会長

 20年東京五輪・パラリンピックで野球・ソフトボールの福島県での一部試合開催に向け、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のリカルド・フラッカリ会長が19日、同県を訪問。会場候補で最有力の県営あづま球場(福島市)と、開成山球場(郡山市)を視察した。

 東京から新幹線で約90分かかった場所については「距離的な問題は感じない。電車は快適だった」と話した。一方で、小雨の降る中、グラウンド状態が悪かったこともあり、球場の評価は避け「球場だけでなく、周辺の警備や諸施設、全体の試合日程も考慮しないといけない」と慎重に語った。

 大会組織委員会は野球、ソフトボールともに開幕戦の日本戦を福島県で開催する方向で調整している。今月末に国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と会談予定のフラッカリ会長は「情報を共有したい。(福島開催が)実現するように分析していく」と協力姿勢を示した。

 午前中に会談した内堀雅雄福島県知事は、同会長の母国語のイタリア語で「福島県での開催を強く希望している」とアピール。東京電力福島第1原発事故の影響について「除染作業が進められ、(放射性物質は)県内のほとんどの地域において、世界各国の主要都市と変わらないレベルになっている」と強調した。

 組織委はWBSCや自治体と協議して会場を絞り込み、12月のIOC理事会での承認を目指す。

続きを表示

2016年11月20日のニュース