【石井一久の大分析　中田編】内角をしばく本来の姿戻った

ＳＭＢＣ日本シリーズ第３戦 （ 2016年10月25日    札幌Ｄ ）

＜日・広＞８回２死一、二塁、中田は左前に２点二塁打を放つ
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　本拠地で１勝を返した日本ハムは勢いを取り戻すだろう。８回、４番・中田の一時逆転となる左二塁打にも光が見えた。

　ジャクソンの投球スタイルを考えれば、内角の強い球、甘く入ってきたスライダーをどうさばくか。その両者を考えた場合、内寄りの球を強引でも引っ張る形がいいと思っていたが、２球目の外角球を追いかけるしぐさもなく３球目、外寄り低めスライダーをしばき上げた。２ボールとなって、ストライクゾーンを絞れる状況ではあったが、しばき上げたからこそ、左翼前の当たりで左翼・松山の前進の鋭さを奪った。

　第１戦は丁寧に打とうとして、コースに対しても、曖昧なスイングだった。第２戦で力強く振る意識は出ていたが、この一打で中田も本来の姿を取り戻すはずだ。

　広島は戦い方を変える必要はない。第４戦以降は特長をどう出すか、逆にどう特長を消すかの攻防がより鮮明になる。（スポニチ本紙評論家）