新井さんが引っ張る広島 独走10ゲーム差 2戦連発で今季最多13得点

[ 2016年7月4日 05:30 ]

<D・広>初回3ランを放った広島・新井は声援に応えながら守備に就く

セ・リーグ 広島13―6DeNA

(7月3日 横浜)
 やはり広島の新井さんは頼りになる。初回に7号3ラン。前日同様、サイクル安打が懸かっていた9回は無死二、三塁。三塁打が出れば快挙だったが、ベテランは個人記録に興味を示さなかった。

 「サイクルは全く気にしていなかった。この球場は何点あっても心配。走者を還し、追加点を取りたかった。勝ったので素直に喜べます」。コンパクトに左前にはじき返して2打点。勝利を決定づけた。

 2戦連続の猛打賞となる4安打5打点。4月5日、ヤクルト戦(マツダ)以来となる今季2度目の4安打固め打ち。昨年5月5日、巨人戦(同)以来となる1試合5打点の大暴れ。敵地にもかかわらずスタジアムは「新井コール」に包まれた。

 05年の本塁打王は飛距離を追求している。動作解析の第一人者でパフォーマンス・コーディネーターの手塚一志氏(53)に師事。今春の日南キャンプにも招き「基本は体の使い方。こう体を使えば飛距離が伸びるということも学んでいます。凄く勉強になる」。時にDVDを見ながら必要に応じてトレーニングと連動させる。夏本番を前に本塁打数は昨季と並んだ。

 疲労から夏場に失速した昨季の苦い記憶は忘れていない。菊池を左肩痛で欠き、不安が残る打線をしっかりカバーした新井は「皆で力を合わせて勝った。ずっとホームだったので、ビジターでの勝ち越しは大きいよ」と笑った。

 これで2位との差は10ゲームに広がった。30度を超える猛暑も何のその。たくましい新井が引っ張るチームの勢いは、まだまだ止まらない。

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