緒方監督 “神ってる”采配で大勝呼ぶ 下水流は代打から2打席連発

[ 2016年7月4日 05:30 ]

<D・広>6回無死一塁、代打で2ランを放ちナインに出迎えられる下水流(左)

セ・リーグ 広島13―6DeNA

(7月3日 横浜)
 広島・緒方監督が“神ってる”采配で大勝を呼んだ。不動の2番二塁だった菊池を左肩痛で欠いた一戦。代役指名した安部が攻守に貢献し、投手交代や代打策もズバリ的中させ、今季最多13得点でDeNAを粉砕した。

 先発の戸田を4回で見切った。1回に筒香、3回には宮崎にいずれも2ランを被弾。三たび上位打線に回る5回頭から交代させた。前回6月26日の阪神戦(マツタ)では左中指のマメで3回降板した経緯があっても今回は意味が違った。

 「戸田は四球を出したわけじゃないけどね。ただ、ボールが弱い」

 球威が落ちたと判断。3点優勢で勝利投手の権利が目前でもチームの勝利を優先した。2番手・今村が5回をわずか8球で抑えて荒れ気味の試合を鎮めると、直後の6回は投手に打順が回った無死一塁で下水流を代打起用。ご当地選手が左翼席中段への2号で応えた。

 しかも、そのまま左翼守備に就かせると、8回には右中間席へ4年目で初の2打席連発が飛び出した。くしくも同じ日に横浜高時代の同僚だった中日・福田も満塁弾。「彼が4番で、僕は7番。いい場面で打てた。地元で打ててよかった」と声を弾ませた。

 先月18日のオリックス戦で2戦連発サヨナラ弾を放った鈴木を「神ってる」と評したのは他でもない緒方監督だ。自らの“神采配”で今季最多に並ぶ貯金16。2位に2桁のゲーム差をつけるのは80年以来36年ぶりだ。突っ走る赤ヘルに死角は見当たらない。 (江尾 卓也)

 ≪新井以来16年ぶり≫下水流(広)が代打本塁打を含む2打席連続アーチ。広島の打者で代打本塁打を放ったあとに守備に就き、次の打席で本塁打したのは00年6月13日ヤクルト戦で新井が5、6回に連続イニングで記録して以来16年ぶり。

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2016年7月4日のニュース