もっとも“悲運”な先発投手は阪神・岩田 QS達成でも34敗

[ 2016年5月3日 10:16 ]

阪神の岩田

 先発投手の勝敗は投球内容だけでなく、運の要素も大きい。どれだけ好投しても、打線の援護がなければ黒星もかさむ。野球統計学セイバーメトリクスでは、先発の及第点といえるクオリティー・スタート(QS=6回以上を投げ自責3以下)を満たした敗戦を「タフ・ロス(不運な敗戦)」と呼ぶ(他の定義もある)。今回は先発通算50敗以上の現役26人を、先発敗戦に占めるタフ・ロスの割合でランク付けした。

 球界でもっとも悲運の先発は岩田(神)で、タフ・ロス率が48・6%。先発通算70敗のうち、ほぼ半数の34敗がQSを達成しての黒星となっている。2位は岸(西)で47・5%、3位はメッセンジャー(神)で44・4%。ビハインドでも粘り強く投げ続ける投手が上位に入っている。

 岩田は先発通算158試合のうちQSが97試合あり、QS率は61・4%とまずまず。先発通算53勝70敗と今回の10傑投手で唯一負け越しているが勝敗数が逆でもおかしくない。ただし今季は先発4度ともQSを満たせず0勝3敗と苦しみ、現在は登録抹消中。復帰した際には、今度は打線が借りをお返ししたいところだ。 (記録課・矢吹 大祐)

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2016年5月3日のニュース