思わぬドラ1平沢効果!?遊撃定位置譲らない 鈴木大地の自覚

[ 2015年12月13日 10:00 ]

1000万アップの8000万円(金額は推定)でサインした鈴木大地

 ロッテからドラフト1位で指名された高校No.1野手・平沢大河内野手(17=仙台育英)が注目を集めているが、目に見えない形で「平沢効果」が出始めている。

 12月4日の夜遅く、本拠地・QVCマリンのウエートトレーニング場に主将・鈴木大地の姿があった。この日、所用を終えて大阪から帰京。いったん自宅に戻ると、すぐに球場に向かって車を走らせた。午後8時半から約2時間、黙々と汗を流した。球場を出たのは、シーズン中のナイター終了後と変わらない11時頃だった。

 「自分で言うのもなんですけど、このオフはここまで凄くいい感じで練習できているんです。時間を無駄にしたくないので、どんな時間であっても、やれる時にしっかり鍛えたい。平沢君も入ってきましたしね。来年2月のキャンプから、しっかり勝負できる準備をしておきたいので」

 シーズンを終えてから鈴木は、ほぼ無休で練習に励んでいる。新入団選手は2日にQVCマリンの施設見学に訪れた。ロッカールームで自主トレ中だった鈴木と平沢が偶然にも初対面を果たした。遊撃の定位置を争うであろう2人は簡単にあいさつを交わしただけだったが、実際に顔を合わしたことでともに大きな刺激を受けたようだ。

 長年にわたってホットコーナーを守っていた今江がFA権を行使して楽天に移籍した。正二塁手だったクルーズも退団し、巨人に移籍。内野のレギュラーが同時に2人も抜けることで、来季の内野布陣は大きく様変わりすることになる。大シャッフルされる可能性もあり、遊撃のレギュラーを3年間務めてきた鈴木もいい意味で危機感を抱いている。「平沢君が入ってきてくれるのは、チームにとって凄くいいこと。(中村)奨吾もそうだけど、みんなで競い合うことで成長していければ」と力を込めた。

 伊東監督は常々、「レギュラーを約束されている選手は誰一人いない。ポジションは常に競争で勝ち取っていくもの」と話しているが、まさに競争心こそがチーム力の底上げにつながる。平沢がプロでどれだけの活躍をみせるかは現時点では未知数だが、間違いなくチームに「化学変化」を起こしうる存在であることを早くも証明している。(重光 晋太郎)

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2015年12月13日のニュース