広島・田中、三塁打の球団記録狙う 背番2の先輩・高橋慶彦超えへ

[ 2015年12月13日 05:30 ]

広島市内の商業施設でトークショーに臨んだ広島・田中(中)

 来季から背番号「2」を背負う広島・田中広輔内野手(26)が12日、偉大な先人が80年にマークした2桁三塁打の球団記録更新と、今季比4倍増の25盗塁達成に意欲をみせた。「2桁三塁打はクリアしたい。盗塁数も最低20。25個は走りたい」と力強く語った。

 今季の三塁打9本は2位の広島・野間の6本を大きく引き離すリーグ最多。中にはビデオ判定の末に三塁打となった9月12日の阪神戦(甲子園)での幻弾も含まれ、それを差し引いても2桁三塁打は十分可能な数字だ。

 「ボクはホームラン打者じゃない。二塁打(リーグ4位タイの33本)、三塁打数が多かったのはよかった。打つだけじゃなく走りも必要なので」

 セ・リーグで2桁三塁打を達成すれば、03年の中日・福留(現阪神)の11本以来。球団では、背番号「2」の大先輩・高橋慶彦(オリックス打撃コーチ)が80年に達成して以来で、この時の11本が球団記録として刻まれる。36年ぶりの更新もまた十分に可能だろう。

 田中は盗塁増にも意欲を燃やす。「前半に失敗が多く、後半はあまりサインが出なかった」と今季は6個止まり。反省を踏まえて臨んだ秋季キャンプでは、新任の河田守備走塁コーチからリードやスタートの指導を受け、新たな世界が広がった。

 「これまでは反応や速く走るというだけで、走塁への考えがあまりなかった。的確でわかりやすく、これだけ真剣に興味を持ったのは初めて」

 決して大言壮語しない男。「20~25」の数字を挙げるのは手応えの裏返しだ。「春に磨けばできそうな感覚がある」。来季の躍動が楽しみだ。(江尾 卓也)

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2015年12月13日のニュース