川端“青木流”で2年連続首位打者だ!隠れ俊足、内野安打増やす

[ 2015年12月13日 09:33 ]

野球教室を開催したヤクルト・川端(左)と妹の友紀

 2年連続首位打者への鍵は、内野安打にあり――。今季打率・336で初の首位打者に輝いたヤクルト・川端がリーグトップの31本を放った内野安打を来季さらに増やして、打率アップにつなげる考えを明かした。

 「内野安打は偶然ではない。狙って打てた内野安打が一番うれしいし、青木さんの51本を目指します」

 盗塁数こそ4と少ないが、作戦上の制約があるためで、50メートル走は5秒9を計測したことがある俊足の持ち主。06年から1軍の試合に出始めた川端にとって、最高のお手本は05年に51本の内野安打を記録した青木宣親(現マリナーズ)だった。ベンチを温めることが多かった川端は、青木の打撃を勉強し「ボールを引きつけてポイントを体の近くに置いて打てば、自然と球は跳ねるので内野安打になりやすい」と、自身の打撃にも取り入れるようになったという。今季内野安打の打球方向は投手4、一塁1、二塁7、三塁5、遊撃14。打球が高くバウンドする間に俊足を飛ばし、内野安打を稼いだ。

 今季2番を務めた川端の後ろには、本塁打王の山田と打点王の畠山が控えていた。「普通に安打を打つよりも、追い込まれてファウルで粘って最後に内野安打だと、投手のダメージも大きい。それだけでもチームのためになる」。バットコントロール巧みな川端の内野安打での出塁は、相手チームにとって脅威だ。

 通算2173安打を放った若松勉氏も青木もかなわず、ヤクルトで2年連続首位打者を獲得した例はない。「めちゃくちゃ難しいでしょうが、夢はでっかく、そこを目指します」。内野安打量産で、川端が球団初の快挙を狙う。(町田 利衣)

 ≪今季はセ最多の31本≫今季川端(ヤ)の内野安打は31本。セでは同僚の雄平(25本)を6本上回る最多本数だった。ヤクルトでシーズン内野安打30本以上は青木5度、福地1度に次ぎ川端は3人目(7度目)。最近3年間の川端の本数は11本、29本、31本と増える一方だ。今季川端の打率から内野安打分を除くと・298。やはり足で稼ぐ安打は打率アップに欠かせない。ちなみに05年青木がマークした51本は65年以降の両リーグでは最多。来季川端がこの数字に近づけば、球団史上初となる2年連続首位打者の可能性も高まる。

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2015年12月13日のニュース