藤浪 えっ186キロ!?2回1失点も冗舌「人類史上最速」

[ 2014年2月26日 05:30 ]

<神・LG>LG相手に力投する藤浪

練習試合 阪神3―6韓国・LG

(2月25日 宜野座)
 阪神の若きエース・藤浪晋太郎(19)が25日、沖縄・宜野座キャンプで行われた韓国・LGとの練習試合に登板。自己最速を1キロ更新する156キロをマークした。計測器の誤作動で最速186キロが計時されるハプニングもあったが、課題の左打者対策への手応えもつかんだ。

 思わずおどけてしまった。今年初の対外試合は2回2安打1失点だったというのに、試合後の藤浪は実に冗舌だった。「人類史上最速ですね(笑い)。186キロ出たので調子は悪くないです」。金メダル級のヒットコメントで周囲を和ませた。

 現実離れした夢のスピード計時。この日は「186キロ」だけでなく、「184キロ」「177キロ」も計時した。誤作動なのは明確だが、そんな中でも自己最速をマークした。5回の先頭打者・権容寛に投じた2球目。球場表示で156キロを記録し、自己ベストを1キロ更新した。その後も150キロ台を連発し、4三振を奪った。

 課題の「左対策」にも成果が見られた。昨季は右打者を・194(268打数52安打)に抑えていたが、左打者には・283(237打数67安打)と打ち込まれた。この日は内角を突いた攻めの投球が奏功。左打者とは4人対戦し、無安打3奪三振と完璧の内容だった。6回1死一塁で迎えた4番・ベルは内角への153キロで体をのけぞらせ、最後は外角への148キロで空振り三振。セット時に半歩分ほど左足を開いて始動するフォームもインステップを矯正し、シュート回転の改善に結びつけた。「あまり左に苦手意識はないですが…。感覚としては、しっかり投げられている」とうなずいた。
 
 次回登板は3月1日のロッテとの練習試合(安芸)の予定。和田監督も「きょうだけではなく、課題を持って投げてくれていると思う」と全幅の信頼を寄せている。成長著しい2年目右腕は「制球の甘さはあったが直球の走りだけを見れば悪くなかった」と断言。その姿には風格すら感じられた。

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