暗雲立ちこめる虎の助っ人 伝説の“害人”二の舞は避けたい…

[ 2014年2月26日 07:46 ]

24日の練習を早退したゴメス

 プロ野球は多くの球団がキャンプを打ち上げ、本格的にオープン戦が始まった。先日23日、沖縄の北谷で行われた中日対阪神の試合は、阪神の新助っ人・ゴメスのデビュー戦として注目されていた。しかし、試合直前にゴメスは足の張りを訴え、20日の紅白戦に続き、出場を回避。実戦デビューはおあずけとなってしまった。

 過去、阪神には個性的な助っ人が何人もやってきた。その中で、キャンプ中に故障した助っ人で真っ先に思い浮かぶのがマイク・グリーンウェルだろう。メジャー通算12年で1269試合に出場し、打率.303、130本塁打の記録を手土産に来日した超大物助っ人は、阪神ファンも首脳陣も大きな期待を寄せる中、キャンプイン。

 しかし、「(自身の持つ)牧場と遊園地経営の契約更新のため、アメリカに一時帰国したい」と言いだした。さらに球団側にはその後「背筋痛を発症したので、しばらく日本には戻れない」と連絡が届き、結局グリーンウェルが再来日したのは開幕後の4月下旬だった。

 再来日後は「勝利に貢献したい」と威勢の良いコメントを発するも、5月10日の巨人戦で自打球を当て骨折。今季絶望となり、14日には退団が決定した。推定年俸は3億円とも4億円ともいわれたが、日本での通算成績は7試合に出場して打率.231、5打点、0本塁打に終わった。そして自身の現役引退も発表。その理由が「野球を辞めろという神のお告げがあった」。周囲を唖然とさせたグリーンウェルを阪神史上最悪の“害人”と呼ぶ声も多い。

ゴメスの場合は自身の長女誕生を理由に、キャンプインが遅れて2月10日に来日した。今回の出場回避が、出遅れた分を取り返そうと急ピッチな調整による疲労が理由であればよいのだが……。いずれにせよ、グリーンウェルの二の舞だけは避けて欲しいものだ。(『週刊野球太郎』編集部)

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