巨人ドラ1小林に阿部の金言 将来の正捕手へ「成功3カ条」

[ 2013年11月19日 05:30 ]

仮契約を終え、ミットを構え笑顔を見せる巨人1位指名の小林

 「ポスト阿部」は任せろ!巨人からドラフト1位で指名された日本生命・小林誠司捕手(24)が18日、大阪市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で仮契約を結んだ。背番号は22に決定した。阿部慎之助捕手(34)から「成功への3カ条」を授かったイケメンルーキー。目標とする大先輩の金言を胸に、将来の正捕手候補が開幕1軍を目指す。

 甘いマスクから思わず白い歯がこぼれた。この日、ジャイアンツ球場で秋季練習を行った阿部が、自らの後継者候補である小林に対して「成功への3カ条」を説いた。それを報道陣から伝え聞くと「やらせていただきます!」と声を弾ませた。

 金言(1)新人の中で先頭に立ってやれ 球団からドラフト指名を受けた中ではただ一人の社会人で、最年長24歳。5日の球団施設見学では他の指名選手に「刺激し合って切磋琢磨(せっさたくま)していこう」と積極的に声をかけた。「新人合同自主トレでは先頭に立って頑張りたい」とリーダーシップを発揮することを誓った。

 金言(2)打撃は見て学べ 遠投115メートルの強肩と強気なリードが長所で「守備には自信がある」と話すが、課題は打撃面。阿部は打線の中軸を担い、攻守でチームの支柱となっている。「見て感じることは捕手としても大事。日本生命にも良い打者がいるのでやっていきたい」と早速実践し、「打てる捕手」を目指す。

 金言(3)マスコミとより良い関係を築け 阿部は「最高で~す!」の決めゼリフを持つなどマスコミを通じてトークでもファンを喜ばせているが、「口下手でなかなかしゃべれない。少しずつ学んでいければ」と苦笑い。それでも、俳優・玉木宏似のイケメン選手として注目度は上昇しており、野球の技術とともに話術も磨いていく。

 背番号は22に決まった。昨年6月に国が指定する難病の黄色じん帯骨化症の手術を受け、復帰を目指す越智から引き継ぐことになり「誇りに思う。その背番号が似合う選手を目指して頑張りたい」。また、同い年の菅野とのバッテリーについて「機会があれば自信を持ってプレーしたい」と切望した。

 球団では捕手のドラフト1位指名は00年の阿部以来。山下哲治スカウト部長は「阿部選手の後任として必ずやってくれる」と高い期待を寄せた。「近づくには2倍、3倍じゃ足りない。猛練習しかない。開幕1軍を目指して頑張りたい」と小林。最高の教材を手本に、巨人の正捕手へのイロハを学んでいく。

 ◆小林 誠司(こばやし・せいじ)1989年(平元)6月7日、大阪府生まれの24歳。小2でソフトボールを始め、中学では大阪泉北ボーイズに所属。広陵1年時に投手から捕手に転向し、3年時に甲子園で春8強、夏準優勝。同大では3年春から4季連続優勝。日本生命では12年から2年連続で都市対抗出場。1メートル78、74キロ。右投げ右打ち。

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