野村監督 忘れられない18歳の前田智「凄い選手なんだろうな」

[ 2013年9月28日 06:00 ]

引退会見で涙を浮かべ笑顔で答える前田智

 現役時代の91年のリーグ制覇にともに貢献した広島・野村監督は「あれだけ頑張ってきたんだ。それが彼の選択なら、尊重するしかない」としんみり。

 90年6月3日が忘れられない。東京の宿舎に荷物を抱えてきた1軍初昇格の18歳を見て、「高校を出て1年目で1軍に上がるとは“凄い選手なんだろうな”と思った」と振り返る。引退試合は10月3日の中日戦(マツダ)に決定。先発予定の前田健は「(前田智の姿を)目に焼き付けたい。CSもあるのでしっかり投げたい」と話した。

 ▼広島・松田元オーナー 世間はセンスを取り上げるが、努力の部分を知ってほしい。精神的にも肉体的にも追い込んで、力尽きたんだろう。将来は打撃コーチせえよと言った。いつか戻ってきてくれたら。

 ▼元広島スカウト部長・村上孝雄氏(担当スカウト)全てが凄いと思って獲った。打つ、守り、肩、足、そして、顔もいいと思った。ぶっきらぼうと思われているけど、私たちには礼儀正しい子だった。

 ▼金本知憲氏(広島、阪神OB=スポニチ本紙評論家)故障がなければ、間違いなく3000本安打を打っていた。(3歳下だが)同じ左打者として常に目標であり、お手本だった。僕がFA(で阪神移籍)した時も、裏で引き留めようとしてくれたことを後で聞かされ、うれしかった。

 ▼楽天・星野監督 いい打者やった。とにかく、彼が(打席に)出てくると嫌だった。42歳か?よく(ここまで)やらせてもらったとも思う。それがカープのいいところや。

 ▼ロッテ・伊東監督(熊本工の先輩)最近では少ない職人タイプ。自分を追い込んで、ボロボロになるまでやってきた。またユニホームを着て第二、第三の前田を育ててほしい。

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2013年9月28日のニュース