マエケン また雨「今年こういうの多い ツキがないというか…」

[ 2012年6月9日 06:00 ]

<広・ソ>泥を気にする前田健

交流戦 広島1-1ソフトバンク

(6月8日 マツダ)
 雨中の熱投だった。広島・前田健が降りしきる雨の中、集中力を切らさず、8回6安打1失点。勝てなかったが、負けることはなかった。

 右手の指先に息を吹きかけると尻ポケットに突っ込み、その中で丁寧にロジンバッグをこねる。これを投球のたびに繰り返した。

 「難しかったですが、この中で自分の投球をしようと思った。こういう状況で打たれるのは言い訳になりますから」

 試合前から強雨が降りしきり、時間とともに投球条件が悪化。マウンドも軟弱化し、帽子のツバからは雨のしずくが垂れた。

 雨には因縁がある。4月30日ヤクルト戦(マツダ)。降雨の影響で試合開始が33分間遅れたが、それを伝達されず、慌てて先発マウンドへ。結果は序盤のハイペースがたたり、6回4失点で黒星を喫した。この日は予定通り試合は始まったが、途中6度、計31分間の中断をはさむなど、難易度は前回以上だった。

 「今年はこういうの多いですよね。ツキがないというか…。でも1回、経験すれば次からは大丈夫かな」。エースが雨中で見せた気迫の投球。赤ヘル軍団にはこれを明日以降の戦いにつなげる義務がある。

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2012年6月9日のニュース