バレンティン昇格即一発 2軍経験を糧にド派手復活

[ 2012年6月9日 06:00 ]

<ヤ・ロ>2回無死、中越え本塁打を打ったバレンティン(右)はミレッジと抱き合って喜ぶ

交流戦 ヤクルト13-4ロッテ

(6月8日 神宮)
 ツイッターではつぶやく。だが、試合後のヤクルト・バレンティンは野太い声で叫んだ。

 「チームを助けるために(日本に)来ている自覚はある。皆さんのおかげで打てたよ」。帰ってきた怪力助っ人。そのひと言ひと言にスタンドは盛り上がった。

 まさに打線に火を付けた一発だった。2点を追う2回。先頭のバレンティンが1ストライクから藤岡の甘いフォークを振り抜くと、打球はバックスクリーンに飛び込んだ。1軍復帰後初打席で豪快な一発。昨季本塁打王の威厳を示し、「高めに打てる球が来たが、本塁打になるとは思わなかった。ラッキーだよ」と照れ笑いした。3回1死満塁では藤岡の直球を右前に逆転の2点適時打。7回にも中前打を放ち、今季4度目の猛打賞。触発された打線は今季最多タイの15安打で13得点を奪った。

 不振から5月29日に来日2年目で初の2軍落ち。同25日の西武戦(西武ドーム)で試合中にツイッターをしていたことで球団から厳重注意も受けた。淡口2軍打撃コーチの指導の下、打撃を見つめ直した。左脚の開きを矯正するため、いろんな角度からティー打撃を行った。そんな時、来日中のカルラ夫人の「あなたは良い選手。すぐに1軍に戻れるわ」の言葉が支えとなった。

 小川監督が打席での結果以上に求めているのが、全力疾走や守備のカバーなど野球に取り組む姿勢。それもこの試合では怠らなかった。「下(2軍)の時間も必要だったのかもしれない」とバレンティン。チームに5月25日以来の貯金をもたらした大砲は最後はしんみりだった。

 ▼ヤクルト・正田(9回に登板し3人を無安打。日本ハム時代の05年以来、7年ぶりの国内公式戦登板)投げられて気持ち良かった。やっぱり戸田とは違う。ここ(神宮)で長くやりたい。

 ▼ヤクルト・松井淳(5回に中前適時打。プロ3年目で初打点)チャンスだったので何とかしたいと思っていました。

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2012年6月9日のニュース