小笠原 復帰即1号実らず「あしたはあしたの風が吹く」

[ 2011年6月9日 06:00 ]

<ソ・巨>3回、先制の中前打を放つ小笠原

交流戦 巨人3-7ソフトバンク

(6月8日 ヤフーD)
 巨人の小笠原が帰ってきた。左ふくらはぎ打撲からの復帰戦。代名詞のフルスイングで自ら祝った。今季1号ソロを含む2度目の猛打賞。チームは敗れ、試合後は「勝てれば一番良かったです」と声を落としたが、表情は柔らかかった。

 「3番、ファースト小笠原」のアナウンスに敵地のスタンドも沸いた。3回2死一、二塁では相性のいい和田から先制の中前適時打。「形はどうであれ(走者を)還せたことが良かった。気持ちだけで打った」。2試合連続零敗を喫しているチームに活をいれた。

 2点を追う5回には右前打。そして7回1死。17試合連続無失点だった森福の133キロ直球を右翼席に放り込んだ。ただの復帰ではない。復活を印象付けた。

 通算2000安打は達成したが、今季は開幕から打率1割台が続いた。飛ばない統一球の影響で力みが生まれ、フォームが崩れていた。リハビリと同時進行で改善に着手。復帰初戦で期待に応えたのは、そのストイック過ぎる練習の成果だ。岡崎ヘッドコーチも「いい状態で来ている」と目を細めた。

 チームは3連敗。借金も今季最多タイの3まで膨らんだ。それでも小笠原がけん引した打線は、15試合ぶりに2桁安打をマークした。「あしたはあしたの風が吹く」と気持ちを切り替えた背番号2の復活が心強い。

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2011年6月9日のニュース