大リーグ史上最低身長選手の親族をパドレスが6巡目指名

[ 2011年6月9日 06:00 ]

51年、四球を選ぶ身長1メートル9のエディー・ゲーデル

 大リーグのドラフト会議2日目が7日(日本時間8日)、ニュージャージー州セコーカスで行われ、著名人の親族が何人も指名された。

 中でも注目を浴びたのが、大リーグ史上最低身長1メートル9とされるエディー・ゲーデル(元ブラウンズ=享年36)のおいの息子にあたるカイル・ゲーデル外野手(21)。パドレスに6巡目(全体の203番目)で指名された。ドラフトは8日(同9日)が最終日で50巡目まで指名が行われる。

 パドレスから6巡目指名を受けたインディアナ州バルパレーゾ大のカイル・ゲーデル。その父親ボブ・ゲーデルのおじにあたるのが大リーグ史上最低身長1メートル9、体重30キロのエディー・ゲーデルだ。エディーのたった1試合のメジャー出場をめぐる逸話はファンの心に今も強烈に記憶されている。だからこそ、カイルの指名も、全米のトップニュースの1つとして報道された。

 エディー・ゲーデルは当時26歳だった1951年にブラウンズ(オリオールズの前身)で、グラウンドに運び込まれたケーキの中から飛び出すなどアトラクションに出演していた。だが、話題もの好きなビル・ビック・オーナーの要望を受けて日給100ドル(当時約3万6000円)で選手契約した。同年8月19日のタイガースとのダブルヘッダー第2戦で初回に先頭打者の代打として登場。同オーナーから「バットを振ったらスナイパーに射殺させる」と指示されていた中、一度もバットは振らずにストレートの四球を選び、一塁を踏んだところで代走を送られた。この1打席のみで引退も、背番号「1/8」のユニホームは野球殿堂入りしている。

 対照的にカイルは1メートル93、100キロの大型外野手。同大で今季打率・312と活躍し、「(エディーは)球史に残る選手。今でも誇りに思う。ただ、ありがたいことに彼の身長は遺伝にはならなかった」と語っている。

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