松井アピール不発 今季初7番もノーヒット

[ 2011年6月9日 06:00 ]

<オリオールズ・アスレチックス>5回、空振り三振に倒れ、顔をしかめる松井

ア・リーグ オリオールズ4―0アスレチックス

(6月7日 ボルティモア)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(36)は7日(日本時間8日)、オリオールズ戦で3打数無安打。今季初めて7番に降格して3試合ぶりに先発出場したが、レギュラー奪回へのアピールは不発に終わった。チームも3年ぶりの8連敗。若返りや首脳陣の更迭も含めたテコ入れ策の気配が漂っており、松井にとっては居場所が日々なくなりつつある。

 7回の第3打席。松井が三ゴロに倒れるとボブ・ゲレン監督は思わずベンチでうなだれた。「気を張らずに打席に立てるように」と決断した今季初の7番起用。松井も「出ないよりは100倍いい」と意気込んで臨んだが、打球が外野にすら飛ばず、9回は次打者席でチームの零敗を見届けた。

 試合後、松井は「仕方ない」との言葉を繰り返した。「(7番は)結果が出ていないから仕方ない」。「甘い球がなかなか来なかったので仕方ない」。しかし、「仕方がない」では済まない事態が迫っている。

 7連敗で迎えたこの日、右太腿痛の二塁手エリスが故障者リスト入り。代わって24歳のウィークスが、メジャー初昇格、即スタメン出場を果たした。負けがこんでくればベテランの復調は待てず、若手中心の起用にシフトせざるを得ない。ア軍の地元ラジオ局が生中継で「首脳陣の誰かしらがクビになるだろう」と粛清人事を予想すれば、サンノゼ・マーキュリー・ニューズ電子版は「首脳陣は迷走し、打線もお粗末。ゴジラ(松井)はもはや怖くない」と切り捨てた。

 試合前のフリー打撃では28スイング中7本の柵越えを放った松井は「練習はずっと悪くない。あとは試合でいかに結果に結びつけるか」ともどかしさを募らせる。8日(日本時間9日)はオ軍の先発が左腕ブリットンのため、先発落ちが濃厚だ。21日(同22日)からは指名打者制のない敵地での交流戦6連戦。再びスタメンから外れることは確実なだけに、レギュラー奪回に向け、松井に残された時間は少ない。

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2011年6月9日のニュース