巨人ウットリ!?菅野“新スタイル”で30勝!

[ 2011年5月7日 06:00 ]

<帝京大・東海大>完封で通算30勝を達成した東海大・菅野

首都大学野球 東海大8-0帝京大

(5月6日)
 今秋ドラフトで巨人が1位指名を公表している東海大・菅野智之投手(4年)が6日、首都大学野球春季リーグの帝京大1回戦に先発。カーブを決め球にする新たな投球スタイルで2安打完封、同リーグ史上8人目となる通算30勝を達成した。最多勝のリーグ記録は東海大の上田二朗(元阪神)らが持つ39勝で、菅野は目標に40勝を掲げた。

 最速157キロの剛速球や高速スライダーだけが魅力ではない。菅野が「引き出し」の多さを見せた。カーブを決め球に使い、帝京大打線をわずか2安打。リーグ史上8人目の通算30勝という節目の勝利を通算10度目の完封で飾った。

 「今まではカーブをカウント球に使ってきたけど、きょうはカーブで三振を取りにいった。球速を抑えても打ち取れたし、自信になった」

 4月30日、5月1日の筑波大戦(平塚)では今季初の連投。中4日で臨んだこの日は直球を140キロ台前半に抑え、三振は7。それでもカーブで打者のタイミングを微妙に外して凡打の山を築き、三塁を踏ませなかった。今季は本来の直球とスライダー中心の組み立てに加え、カーブを有効に使う配球を心がけてきた。オフの投球練習では球種を直球とカーブの2種類に限定するなど、こだわりを持って磨き上げてきただけに「直球に近い腕の振りができるようになったので直球も生きるようになってきた」と手応え。巨人の長谷川国利スカウトも「あの抜いたカーブがあればプロのローテーションでも十分いける」と現時点でも即戦力として高く評した。

 4月26日の日体大戦(相模原)でリーグ記録となる連続無失点が53回でストップしたが、この日の完封で連続無失点が再び20回に到達。今季は6試合で45イニングを投げて自責点は0(失点1)と抜群の安定感を誇っている。

 「入学した時の目標は40勝だった。まだ通過点にすぎない。もっと上を目指したい」。リーグの通算最多完封も西谷美次(日体大)、益山性旭(帝京大―阪神)の13度。最多勝も最多完封もしっかりと視野に捉えている。

 ◆主なリーグの通算30勝以上の投手

 ☆東京六大学 過去19人で最多勝は山中正竹(法大)の48勝(13敗)。斎藤佑樹(早大―日本ハム)は31勝(15敗)で歴代14位タイ。

 ☆東都 過去11人で最多勝は芝池博明(専大―近鉄ほか)の41勝(31敗)。

 ☆関西学生 過去9人で最多勝は山口高志(関大―阪急)の46勝(11敗)。長谷川滋利(立命大―オリックスほか)は40勝(18敗)で歴代2位

 ☆関西六大学 過去4人で最多勝は平野佳寿(京産大―オリックス)の36勝(11敗)。

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