「柱」のプライド!内海、強気の6回零封3勝目

[ 2011年5月7日 06:00 ]

<中・巨>6回無失点の好投を見せた内海

セ・リーグ 巨人3-0中日

(5月6日 ナゴヤドーム)
 帰りのバスに乗り込むまで、会心の笑顔を見せなかったのは巨人・内海のプライドだった。チェンとの行き詰まる投手戦を制し、6回無失点で今季3勝目。ナゴヤドームでは07年8月10日以来約4年ぶりの白星に、「チェンは良い投手。あっちが上なので胸を借りるつもりで投げた」と振り返った。

 中8日での先発は特別な意味を持つ登板だった。対戦相手との相性を重視するチーム方針で今季はローテーション通りなら登板予定の阪神戦の先発を2回飛ばされた。帽子に大きく書かれた「柱」の文字。先発陣の屋台骨を長年支えてきただけに、葛藤はある。前回のヤクルト戦は2被弾で4回1/3、3失点KO。「やっぱりそういう(悔しさをぶつける)気持ちで投げた。任された試合で結果を残せるようにしたい」と結果を出した。

 序盤3回までの55球中、直球は6割以上の34球。果敢に内角を攻め、「チェンジアップは最近で一番良い感覚だった」と伝家の宝刀も生きた。昨年15打数7安打、打率・467と打ち込まれた和田に初回1死一、二塁のピンチに外角低めのチェンジアップで三ゴロ。3回2死一、二塁でも同じ球種で中飛に仕留めた。

 人一倍周りに気を使う左腕は登板間隔が空いても投手練習では常に先頭で声を出して周囲を鼓舞してきた。「ナゴヤドームで分が悪かったのでチームとしても大きい。良い雰囲気なのでチーム一丸で頑張りたい」。7回に代打を送られて降板したが、チームの先発投手では、4月21日阪神戦(甲子園)の沢村以来、10試合ぶりとなる白星が付いた。左腕エースの本領発揮はこれからだ。

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2011年5月7日のニュース