大垣日大“東北から預かった夢”散る

[ 2011年3月31日 06:00 ]

<東海大相模・大垣日大>1回裏、東海大相模の猛攻で4点を失い、時本(左)に励まされる大垣日大・葛西

第83回選抜高校野球大会第8日 大垣日大5―13東海大相模

(3月30日 甲子園)
 東北から預かった夢は、ベスト8目前で散った。大垣日大のエース葛西(かっさい)は、4回途中で11安打を浴び8点を奪われた。「変化球の腕の振りが足りなかった。低めに狙ったボールが外れた」。淡々と振り返ったが、実は背筋痛を抱えていた。

 ハリや電気治療でごまかしながらの投球だったが、言い訳はしない。初戦を戦った東日本大震災の被災地・仙台から来た東北から、困難の中でも野球ができる喜びを教えてもらった。小財主将も東北・上村主将と試合後に交わした「大変だけど向こう(仙台)でも頑張れ」という会話を思い出し、ナインを鼓舞した。

 阪口監督が就任後、07年の春に準優勝、夏に8強、10年の春に4強に入った。初めて8強を逃した。それでも8点を追う6回表、阪口監督から「大垣魂を思い出せ。積極的に打て」の言葉を受け、4点を返した。東北ナインは地元でボランティアを続けながら、夏を目指す。負けてはいられない。大垣日大も再びここに戻ってくる。

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2011年3月31日のニュース