鹿児島実の“右利き左腕”野田13K完投!

[ 2011年3月31日 06:00 ]

<鹿児島実・城南>13奪三振で完投勝利の鹿児島実・野田

第83回選抜高校野球大会第8日 鹿児島実7―2城南

(3月30日 甲子園)
 左腕の磨き上げたスライダーが打者のバットに空を切らせた。鹿児島実の野田が13奪三振。「三振は変化球がいいところに決まったから。スライダーに助けられた」と胸をなでおろした。

 失点はスクイズ空振りの重盗と暴投によるものだけ。失点直後の6回1死二塁では、左打者への外へ逃げる球で空振り三振を奪った。

 実は右利き。野球をやるには有利と父・伸一さん(50)に4歳で左利きに変えられた。箸や鉛筆を持つのも、バレーボールやラケットを使う他の球技も、すべて右手。「指先の感覚も右の方がある」と明かすが、筋力を補うため、今でも入浴後に1時間近いチューブトレーニングを欠かさない。

 右利きサウスポーの宝刀はスライダー。投球練習ではワンバウンドを続けることで大きな変化と低めへの制球を身につけ、大舞台で成果を出した。打線も全員安打で7点と援護。宮下監督は「野田は緩急がしっかりつき、打者が差し込まれていた。下位打線もつながり、チームの幅が広がった」。優勝した96年以来の出場は、投打がかみ合う快勝で8強へ進んだ。

 ▼ソフトバンク・杉内(鹿児島実OB、97、98年夏出場、99年卒)テレビで見ていました。何年たっても母校が勝ったらうれしいね。打線がいいから今年のチームは強い。(エースの野田は)途中、高めに抜けていたけど、良かったね。昨夏は野球道具だったけど、この春は寄付金を送りました。

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2011年3月31日のニュース