内海、今季初完封!わずか2安打3年ぶり竜倒

[ 2010年6月19日 06:00 ]

今季初完封勝利を挙げ、マウンドで雄叫びをあげる内海

 【巨人5-0中日】交流戦を終えたプロ野球は18日、セ、パ両リーグのリーグ戦が再開し、巨人がリーグ4連覇に好発進した。内海哲也投手(28)は中日打線を相手に2安打、9奪三振、無四球の快投で、5月9日以来の6勝目を今季初完投初完封で飾った。巨人の連敗は3で止まり、2位・阪神とのゲーム差を3・5に広げた。また、パの首位・西武も大勝し、こちらも連敗を3でストップ。両リーグ40勝一番乗りを果たした。

 3年ぶりに挙げた、中日からの白星だった。2安打、無四球での今季初完投初完封。斎藤投手コーチから最敬礼でベンチに迎え入れられた内海は、同じように深々と頭を下げ喜びをかみしめた。
 「まさか完封できるとは思わなかった。きょう勝てなかったら、もう(中日戦には)投げさせてもらえないと思って投げました」
 過去2年で、中日戦は6戦6敗。昨季は1度の登板機会しか与えられず、中日とのCS第2ステージでも立場は5枚目の先発。第4戦でチームの日本シリーズ進出が決まったため、「CSで投げられず悔しい思いをした」。打倒中日のために今春キャンプから磨いてきた新球カットボールが、リベンジの舞台でさえ渡った。
 「直球のシュート回転を防ぐために投げている」。和田、ブランコら右の大砲が並ぶ打線に、内角球はすべてカットボールを投じた。2回にはブランコの懐をえぐって見逃し三振。4回1死一塁では、再びブランコに3球連続でカットボールを投じて追い込むと、最後は外角のチェンジアップで二ゴロ併殺に仕留めた。前回登板の7日の楽天戦で試投した新球を本格的に解禁した成果は十分。6回までに9三振を奪った。それでも「まだまだ。直球と同じくらいの球速を出したい」と高い精度を求めた。
 6月1日のロッテ戦で内海自身が3回途中4失点で黒星を喫して以来、先発投手に白星が付いていなかった。それだけに内海は「梅雨時から夏にかけて中継ぎ陣もしんどくなる。早く1試合を投げきりたい。その先陣を切りたい」と話していたが、6月の先発陣初白星で有言実行。今季初のチームの4連敗も阻止した。シーズン開幕戦に続いて大役を任せた原監督も「メリハリが利いた投球をしてくれた。新たなスタートだし、(チームを)代表する投手がスタートを切るということ」。リーグ4連覇へ、最高の再スタートを切った。

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2010年6月19日のニュース