エースは負けない!涌井4連勝で40勝一番乗り

[ 2010年6月19日 06:00 ]

お立ち台で、勝利投手の涌井(左)は片岡からの祝福のキスを拒否!

 【西武8-1ソフトバンク】表情からは読み取れないが、涌井は勝つための投球に徹していた。8回を投げ7安打を許したが、失点はペタジーニに浴びたソロ本塁打のみ。自身4連勝を飾り、リーグ戦再開初戦の投球を自己分析した。

 「一番良かった球種は…ないと言えばないですね。追い込んでからの制球が良かったと思います。交流戦が終わって1発目だったので、勝ちたい気持ちでした」
 初回に3安打を許しながら無失点。無死一塁から本多のバントを素早く処理して併殺を奪ったことが効いた。3者凡退は3イニングだけ。それでも最少失点に抑える投球術が、涌井を支えた。
 5月に入り150キロを計測するなど、直球の手応えは上がった。だが「逆にフォークが悪くなった」と不思議な現象に陥っていた。この日も川崎に右前打を許すなど、フォークはいまひとつ。それでも、配球からフォークを外すことはない。見せ球として配し、決して本調子ではない直球を生かす。「守備にも助けてもらったので良かった」と控えめだが、打者1巡目は13球だった直球を、3巡目に18球と増やしても打たれなかった。
 リーグトップに並ぶ9勝目には「いつの間にか一番になっちゃいました」とおどけた。チームの連敗を3で止め、両リーグ最速で40勝に到達。渡辺監督が残した「エースらしい投球だった」という言葉に、涌井の125球が凝縮されていた。

 ≪両リーグ一番乗りは10度目≫西武が両リーグのトップを切って40勝に到達した。西武のパ40勝一番乗りは、2008年以来14度目(両リーグ40勝一番乗りは10度目)。過去13度の最終順位を見るとすべて優勝しており、V確率は100%だ。この日は2回に片岡が満塁走者一掃の三塁打を放ち、8回には細川が08年5月5日の日本ハム戦以来自身4本目の満塁弾。最近2年のチームの満塁機成績を比較すると
打率  本 打点
昨季・289 3 74 
今季・338 3 65 
 今季は打率が3割を超え、本塁打数は早くも昨季に並んだ。

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2010年6月19日のニュース