坂本、自身初の3戦連発!ハイペース10号

[ 2010年5月17日 06:00 ]

試合後にファンとハイタッチする坂本

 【巨人10-8ロッテ】アーチストの覚せいを予感させる一撃だった。巨人は中軸3人に加え、高橋にも本塁打が飛び出した後の6回。坂本が続いた。

 自身初の3戦連発となる10号ソロ。昨季は73試合かかった2ケタに、40試合目にして到達。坂本はお立ち台で「1本でも多く打てばファンもうれしいと思う。打てるように頑張りたい」と声を張り上げた。
 ここ3試合で4発。量産態勢のきっかけをつかんだのは、13日の西武戦だった。3回に今季初めて右方向へ運び「ボールを長く見て、呼び込んで打つ」感覚をつかんだ。この日も初回、外角スライダーに軸を残したまま、腕だけを伸ばして左前に運んだ。「ああいうのが出るのは、いいイメージで打てている証拠」と好調を確信。6回、古谷の投じた内角低め直球を、すくい上げるように左翼席へ運んだ。7回にも右前打で今季2度目の1試合4安打もマーク。「リラックスして、ボールに逆らわずに打ちにいけた」。坂本には普段辛口の原監督も「軸というか、コマのようにクルッと回って(打った)。階段を上がっている」と認めた。
 一発もあるトップバッターに、高卒1年目から2軍監督として間近で指導してきた吉村野手総合コーチも成長を認める。恒例となった練習中のロングティー。前日15日、いつものようにヘッドの重いノックバットを無心で振っていた時だった。鈍い音とともに、バットは真っ二つに折れた。しかし、打球は右翼3階席より上の壁を叩いた。吉村コーチさえ驚き、「詰まって折れて、でもあそこまで飛んだ。ヘッドの使い方とか、感覚として覚えてきたんじゃないか」と目を丸くしたシーンだった。
 それでも坂本は「(本塁打は)出なくなる時は出なくなる。今の感覚を忘れないように持続していけばいい」と慢心しない。チームも5日ヤクルト戦(東京ドーム)以来の1試合5発。3連勝で貯金も14。快進撃を若武者のバットがけん引する。

 ≪今季2度目の1試合5発≫巨人は5日のヤクルト戦に次いで今季2度目の1試合5本塁打。巨人が1試合5発以上を月間2度記録したのは03年7月4日中日戦(5本)、20日横浜戦(6本)以来7年ぶり7度目になる。また、交流戦で5ホーマーは09年6月8日楽天戦でマークして以来5度目のチーム最多タイ記録。なお、この日はロッテも4本塁打しており合計9本塁打。1試合両軍合計最多本塁打は過去2度あった13本だが、交流戦では06年6月2日横浜(6本)-日本ハム(3本)、09年6月20日ソフトバンク(6本)-横浜(3本)に並ぶ3度目の最多タイ。

 ▼巨人・高橋 (5回に13試合ぶりの2号右越え2ラン)変化球にタイミングは外された感じだけど前でさばくことができた。
 ▼巨人・ラミレス (5回に2試合連続の14号右越え2ラン)併殺狙いで低めの落ちる球でくるだろうと思って、うまく逆方向に打てた。
 ▼巨人・西村健 (6回4失点で今季3勝目)点を取ってもらった後に点を取られたり、ツーナッシングから打たれたり反省することばかりです。
 ▼巨人・クルーン(楽勝ムードが一転、9回に2点差に迫られ、緊急登板で7セーブ目)普段こなしているルーティンのすべてはこなせなかったけど、マウンドでは投球に集中できた。これが野球というスポーツ。

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2010年5月17日のニュース