慶大“江藤マジック”で連勝!早慶戦でV決着へ

[ 2010年5月17日 06:00 ]

6回、左越えに2ランを放ち、笑顔の慶大・松尾(左)

 東京六大学野球第6週最終日は16日、神宮球場で2回戦2試合が行われ、第1試合は、早大が敵失で挙げた1点を福井優也投手から大石達也投手(ともに4年)への継投で守りきり連勝。第2試合は、慶大が松尾卓征内野手(4年)の決勝2ランで明大を振り切った。この結果、優勝の行方は勝ち点を3に伸ばした早慶両校に絞られた。勝ち点を挙げたチームが優勝となる早慶戦は05年春以来、5年ぶりとなる。

 【慶大4-3明大】慶大は「江藤マジック」がさえ渡った。今季初めてエース左腕の竹内大を2戦連続で先発させる奇襲がはまり、明大に連勝。就任1年目で、04年秋以来、11季ぶりの優勝が手の届くところまで来た。
 「サプライズはない、なんて言ってすいません。竹内大にはきのうのミーティング後に先発を告げました」。前日の試合後。2回戦の先発を問われた江藤監督は「サプライズはありません」と右腕・福谷の先発を示唆していた。ところが、ふたを開けてみれば先発は前日に88球を投げた竹内大。クリーンアップに左を並べ「右投手にウエートを置いていた」という明大・善波監督の裏をかいた。
 さらに2―2の6回には1死一塁からヒットエンドランを敢行。ゴロを打つために肩口からのスライダーを上から叩いた松尾の打球は、低い弾道で左翼席に飛び込む決勝2ランとなった。「プロでもよくあるけど、調子悪い人にエンドランをかけると打つことがあるんだよ」と、慶大史上初のプロ出身監督の表情は自然とほころんだ。優勝の行方は早慶戦での直接対決に。「早大が絶対有利ですよ」と笑ったが、その目は虎視たんたんと32度目の優勝を狙っている。

 ▼慶大・松尾(6回に1年春以来、3年ぶりとなる左越えソロ)やっぱり本塁打はいいですね。優勝したいというより、江藤監督を優勝させたいです。

 ▼明大・善波監督 力のなさがよく分かった。出直しです。しっかり練習して秋は優勝します。

 <早大 継投で連勝>【早大1-0法大】早大が福井、大石のリレーで法大打線をわずか3安打に抑え、1点を守りきった。7回無失点で防御率をリーグ唯一の0点台となる0・78とした福井は「きょうはスライダーでカウントを取れた。何事も前向きに考えられるようになった」と満足そうに振り返った。ライバル慶大も勝ち点を3としたため、優勝は早慶2校に絞られた。応武監督は「3人とも調子がいいのは初めて」と斎藤、大石、福井の3枚看板の投手陣に自信を深めていた。

 ▼法大・金光監督 これだけ打てなかったら…。力負けしないように振り込んで、打ち込むしかない。

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2010年5月17日のニュース