イチロー、6戦連続マルチで“定位置”に浮上

[ 2010年5月16日 06:00 ]

レイズ戦の7回、投前安打を放つマリナーズのイチロー。6試合連続のマルチ安打

 【マリナーズ4―3レイズ】マリナーズのイチロー外野手(36)が14日(日本時間15日)、レイズ戦で2戦連続の3安打。止まらぬバットでチームの連敗阻止に貢献した。これでメジャーでの自己記録にあと1と迫る6試合連続マルチ安打。今季の安打数も52となり、35試合目で初めて両リーグのトップに立った。

 「そうなの?あら」。安打数1位。慣れ親しんだ定位置へ躍り出たことを報道陣に聞かれると、イチローはおちゃめな口調で返した。「うれしくないわけでもないんだけど、不思議でも別にないし…。うん、ちょっと形容しづらいですね」。初回に中越え二塁打。グティエレスの2ランで先制のホームを踏むと、7、9回には内野安打で一塁を駆け抜けた。
 昨年、前人未到の9年連続200安打を達成。その結果、イチローは次なる境地に到達した。数字を意識せず、自然と結果を残す。「初めてそういう状態でやる資格を、去年の結果によって得たと思ってる。今シーズンが始まる前からそういうスタンスで行くことは想定内のことだし、実際そうなってるだけのこと」。スタンスが変わっても、放たれる安打の数は変わらない。
 「何かやっとんなと思って。いじりたくなるよね。初めてだもん。これは貴重ですよ」。試合後には、決して足の速くないスウィーニーが初回に決めた三盗の話題に大喜び。前夜は一発を含む3安打を放ちながらチームは逆転負け。沈んでいた気持ちから一転、イチローに最高のスマイルが戻った。

 ≪イチローのメジャー最長は7試合≫イチローのメジャーでの連続試合複数安打の最長記録は7試合。過去に4度マークしており、昨年6月20~27日は期間中の打率・594の猛打だった。オリックス時代には8試合連続を98、99年の2度記録している。大リーグ記録はホーンスビー(カージナルス)が23年にマークした13試合連続。日本では01年の日本ハム・小笠原(現巨人)ら3人が記録している10試合連続が最長。

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2010年5月16日のニュース