★持ち禁 「実はもう…」オビちゃん、結婚してました!

[ 2009年11月18日 06:00 ]

結婚が明らかになったオビスポ(右)と夫人のアナイリさん

 オビちゃん、結婚!来日3年目の今季、6勝を挙げてブレークした巨人のウィルフィン・オビスポ投手(25)が結婚したことが17日、分かった。本人が明かしたもので、お相手は同じドミニカ共和国出身のアナイリさん(20)。現在は同投手の家族らとともに母国で生活しているが、来季から夫人を日本に呼び寄せる意向を固めている助っ人右腕は、生涯の伴侶とともにさらなる飛躍を目指す。

 今季の躍進を支えたのは、愛する人の存在だった。育成枠出身の助っ人右腕はアナイリ夫人との交際期間や結婚した時期については伏せたが「実は結婚したんだ。(アナイリ夫人は)今は実家で僕の両親、姉とその子供の5人で暮らしている。だいたい2日おきに30分ぐらいは電話してるよ」と明かした。今後については「日本の冬は寒いから(来年)3月に呼び寄せる予定だよ」と話し、来年3月に3年間を過ごした川崎市のジャイアンツ寮を退寮し、夫人とともに新たな生活をスタートさせる予定だ。
 来日3年目の今季は7月2日の広島戦(東京ドーム)で初先発初勝利。そのままシーズン終盤も先発として存在感を示し、計6勝でチームのリーグ3連覇に貢献した。中日とのCS第2ステージ、日本ハムとの日本シリーズでも白星を挙げ、14日の韓国・KIAとの日韓クラブチャンピオンシップ(長崎)では7回から中継ぎで登板してセーブも記録。チームに欠かせない戦力となった。
 今でこそ陽気な言動とキャラクターでチームメートから親しまれ、ファンの人気も高いが、07年の来日当初は縁もゆかりもない異国で一時は円形脱毛症ができるほど悩んだ。日本での生活に慣れてきた現在でも、出費を抑えるために外食は極力控え、休日も外出しない日が多い。寮では毎日、食堂のメニューを確認し、食べられない日本食の時は部屋でパンを焼いて食べることもある。そんなたくましさとハングリー精神がオビスポを成長させたが、さらなる飛躍を目指す来季は夫人から精神面だけでなく、食事面でもサポートを得られることは大きい。
 数年前から育成枠をフル活用し、2軍選手のランク分けも行うなど育成部門を強化している巨人。育成枠出身のオビスポは山口、松本らと同様に“育成の星”として若手選手の目指すべきあこがれの存在でもある。今季の活躍が認められ、来季の背番号は91から13へのランクアップが内定済み。契約更改交渉でも年俸480万円(推定)からの大幅増が予想される。
 きょう18日にドミニカ共和国に帰国し、その後は現地のウインターリーグに参加する予定のオビスポ。来季は愛する夫人との同居という最高の環境を整え、大きな“ジャパニーズ・ドリーム”をつかむ。

 <オビスポという男>オビスポはまさにジャパニーズドリームをつかんだ選手だ。07年に育成選手契約で来日し、同年6月に支配下登録。同年オフに参加した母国のウインターリーグで右肩を痛め球団から自由契約を通達されながら、08年2月に再び育成選手として契約を結び、今季から支配下登録された。
 母国語はスペイン語だが、来日3年目で日本語は上達し、今では単語を並べながらチームメートと通訳なしで会話する。普段の生活でも無駄遣いはしない。節約するために、長袖のアンダーシャツをはさみで切って半袖にして着用したり、1軍に昇格した時には実松のバットを“強奪”。また新人・大田の新品の汗取りを勝手に開封して着用し、周囲をあ然とさせたこともある。とにかくエピソードには事欠かない“オビちゃん”だが、誰からも愛されるキャラクターである。

 <オフはバラ色>オビスポはまさにバラ色のオフとなりそうだ。巨人では過去に育成選手出身の山口が、支配下登録された07年に中継ぎ左腕として32試合に登板し2勝0敗、防御率・3・91の好成績で、前年の年俸240万円から約6倍増の1400万円でサインしており、オビスポも大幅昇給が期待される。また、今季年俸は480万円だが、1軍最低保障1500万円に満たない選手は登録日数により日割りで追加報酬が支払われるため、約600万円の臨時収入を得られる見込みだ。

 ◆ウィルフィン・オビスポ 1984年9月26日、ドミニカ共和国生まれの25歳。フラジャントン・デ・モンテシーノ高からレッドソックス、レッズを経て07年に育成選手で巨人入団。08年は2軍で抑えを務めて1勝3敗21S。今季は7月2日の広島戦(東京ドーム)で初勝利を挙げるなど6勝1敗、防御率2・45。日本シリーズでは育成出身初白星をマークし、日本一に貢献した。右投げ右打ち。1メートル85、73キロ。

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2009年11月18日のニュース