けがにも泣いた黒田「試練の1年だった」

[ 2009年11月17日 14:57 ]

ナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦で先発、2回途中でKOされたドジャースの黒田=10月18日、シチズンズバンク・パーク

 左脇腹痛に頭部への打球直撃、首痛と度重なるけがに遭った米大リーグ2年目のシーズン。ドジャースの黒田博樹投手は昨年より勝ち星を一つ減らし、8勝に終わった今季を「試練の1年だった。苦しかった」と言う。

 滑り出しは上々だった。野茂(ドジャースなど=引退)松坂(レッドソックス)に続いて日本選手3人目の開幕投手を任されて勝利を挙げた。しかし直後に左脇腹を痛め、責任感の強さから焦って悪化させ、復帰までに約2カ月を費やした。
 6月23日のホワイトソックス戦は今季最長の8回2/3で2失点。シュートの握りを変えて投げた球がシンカーのような軌道を描いた。大リーグ使用球では制球が困難と、昨季は控えたフォークボールも使った。
 調子が上向いてきた8月には打球を頭部に受けた。恐怖心を克服して約3週間で戻り、背中に「むち打ちのような」張りを抱えながらも3連勝したが、その代償か終盤は手術の可能性も指摘された鋭い首の痛みに襲われた。なえそうになるところを持ち前の気力で補ったが、投球の精度は上げられなかった。
 「軸になるボールがなかった」ときは打ち込まれた。最後はナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦で2回途中KO。契約最終年の来季は「悔しさを忘れずに新たなことにトライする」と完全燃焼を期す。(共同)

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2009年11月17日のニュース