古巣復帰の工藤“1人5役”やります!

[ 2009年11月17日 06:00 ]

西武に復帰し、入団会見でポーズをとる工藤

 横浜を戦力外となり、西武復帰が決まった工藤公康投手(46)の入団会見が16日、行われた。

 16年ぶりの古巣復帰に、会見場には行沢前編成部プロ担当(現2軍監督)や鈴木編成部部長といった新旧編成部も敬意を込めて勢ぞろいした。その中、ブルーのネクタイで会見に臨んだ工藤は「自分自身、ワクワクとドキドキが入り交じっている。若いチームに入ることに多少の戸惑いはあるが、お世話になろうと思います」と話した。
 正式契約は12月初旬となるが、年俸3000万円プラス出来高の1年契約でほぼ合意。戦力外の選手としては破格の条件だ。もちろん、工藤も“死に場所”として、全身全霊をかけてプレーする覚悟。「先発、中継ぎ、抑えと、どこでもやる。いけ、と言われたら、どこでもいくのが選手の役目」とフル回転を誓った。さらに前田球団本部長は「投げるだけじゃなく、経験も大きな魅力。そういう部分も期待している」と“兼任コーチ”、さらにドラフト1位左腕・菊池の教育係にも指名。工藤も「菊池君とは一緒のユニホームを着てグラウンドに立つのが楽しみだし、聞きたいことがあれば何でも聞いてきてほしい」と話し、“1人5役”を喜んでこなすつもりだ。
 「ライオンズが僕を一人前にしてくれ、野球が続けられた。運だけではなく、実力で西武を日本一にできるように頑張ります」。プロ野球記録となる実働29年目を迎える来季。かつての弟分・渡辺監督を胴上げしてこそ、恩返しは果たされる。

 <工藤と一問一答>
 ――古巣復帰だが?
 「うれしかった。気に掛けてパ・リーグを見てきたからね」
 ――渡辺監督は2歳下?
 「やりづらさはない。年下でも、一線を引く」
 ――若手への助言は?
 「(いろいろと)聞いてほしい。だが、基本的には競争の世界。負けないように頑張りたい」
 ――現役を長く続けられる秘けつは?
 「運の強さ。西武の13年間でリーグ優勝11度、8度の日本一。西武で育ててもらったことで、今まで野球を続けられた」

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2009年11月17日のニュース