楽天に「ノムさん」ならぬ「トムさん」誕生!

[ 2009年11月15日 06:00 ]

仮契約し笑顔でガッツポーズする戸村

 楽天は14日、ドラフト1位指名した立大・戸村健次投手(22)と東京都内のホテルで入団交渉を行い、契約金9000万円、年俸1500万円で仮契約した。最速151キロ右腕は愛称が「トム」であることを告白。「ノムさん」の去った楽天に「トムさん」が誕生する。

 “脱ノム流”が進む楽天で、端正なマスクの22歳が継承者になる。交渉を終えて笑顔の戸村は「大学ではトムと呼ばれていました。後輩からはトムさんです」。背番号は未定で、名誉監督に就任する野村前監督の背番号「19」も候補の1つだが「恐れ多いです」と固辞。ブラウン新監督にとっても「トム」は呼びやすいメリットがあり、まずは「~さん」の愛称だけでも受け継ぐ構えだ。
 球種もノムラ流で増やす。かつて野村前監督が、阪神・遠山にシュートを習得させて再生させたのは有名な話。戸村も「右打者の内に食い込むシュート系の球がほしい」と新球挑戦に意欲。この日、両親からプレゼントされたのは野村前監督の著書「エースの品格」。「野村ノート」ならぬ「戸村ノート」の作成にも「キャンプから頑張ってつけたい」と前向きだ。
 チームには岩隈、田中、永井ら右の好投手が多い。1歳下の田中には「第一線で活躍しているし年下とは思えない強気な投手。いい形で競争していきたい」。し烈なサバイバルを勝ち抜いて、来季は「トムさん」の見出しを紙面に躍らせる。

 ◆戸村 健次(とむら・けんじ)1987年(昭62)10月20日、埼玉県生まれの22歳。小3のとき武蔵台パワーズで野球を始める。武蔵大中では一塁手、外野手。立教新座から投手を始め1年秋からベンチ入り。3年夏は県大会1回戦敗退。立大では通算10勝14敗。家族は両親と兄。1メートル85、78キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2009年11月15日のニュース