今年は胴上げの輪に…阿部通算200号でM7

[ 2009年9月19日 06:00 ]

<ヤ・巨>7回無死二・三塁、阿部がバックスクリーン右へ通算200号となる3ランを放ち花束を贈られる

 【巨人10―2ヤクルト】阿部のメモリアル弾でM7!巨人・阿部慎之助捕手(30)は18日、7回に28号3ランを放ち、通算200号を達成した。巨人史上6人目で捕手では初。9月は14試合で10本塁打とアーチを量産する阿部を中心に打線は14安打で10点を奪いヤクルトに大勝。2位・中日が敗れて、優勝マジックは一気に2つ減って「7」となった。

 嫌な思い出は、払しょくできた。昨年10月10日。優勝を決めた試合で右肩を負傷した神宮球場で、阿部がメモリアル弾を放った。7回無死二、三塁。逆風の中、左腕・加藤の高めの直球をバックスクリーン右へ運んだ。巨人の捕手では初となる通算200号本塁打。記念の花束を高く掲げ、左翼席に手を振った。
 「今まで練習に携わってくれたコーチ、裏方さん。その方たちの協力がなければできなかったので感謝したい。これからも1本でも多く打てるように頑張りたい」
 初本塁打は入団1年目の01年4月13日に打った。当時を振り返り「(初本塁打は)うれしくてたまらなかった」と言った。それから8年。3080日がたち、積み重ねた数は大台に乗った。
 5~10日に5試合連続本塁打をマークするなど、9月に入り14試合で10発。17試合連続安打中と打撃は好調だが、体調は悪かった。球場入りした際には「あんまり良くないね」と漏らしていた。風邪気味のため、前夜は午前0時過ぎに布団に入り、11時間の睡眠を取った。
 左投手をどう打つか。記念の一打は今季のテーマが詰まっていた。対右投手の打率・282、17本塁打に対し、左投手は・331、11本塁打。8月下旬に左腕対策について語ったことがある。「引っ掛けないように打っているから、力感がないのがいいんだと思う」。強引に振らない結果、打球はセンター方向に飛んだ。原監督は「凄いホームランだったねえ。凄かった。この倍くらい打つ可能性があるよね」。通算382本塁打を放った指揮官でさえ目を丸くする一打だった。
 チームはヤクルト戦に引き分けを挟んで5連勝。中日が敗れたため、優勝マジックは7に減った。阿部には今季、もう一つの大きなテーマがある。「去年は病院で治療中だったからね。今年は胴上げの輪に入りたい」。ゴールは見えた。最短で22日にもリーグ3連覇が決まる。

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2009年9月19日のニュース