ロッテ 苦労人が大きなプロ初打点

[ 2009年4月25日 15:04 ]

ファンの声援に応える、2点三塁打のロッテ・新里

 【ロッテ3-2西武】7回に1点を先制したロッテの、なお二死一、二塁のチャンス。早川の代打に送られたのは6年目で通算出場が8試合、放った安打は1本だけという28歳の新里だった。

 「期待に応えたかった。積極的にいこうと思った」と新里。初球の外角球はファウル。右方向への打撃の感触をつかむと、2球目にも待っていた外角球が来た。教科書通りの小さなスイングで右翼線への2点三塁打に。投手戦で、大きなプロ初打点を挙げた。
 「何か実感はないけど、自分らしい安打でした」と、苦労人は控えめに笑った。2004年に捕手として入団した近鉄が球界再編で消滅。分配ドラフトで楽天に移り、06年途中にロッテにトレードされた。その時の背番号は「95」。第二の人生も頭によぎる中、昨春から内野にも挑戦し、出場機会を増やそうと必死にもがいた。
 19日に1軍に昇格した。2軍からの報告には「外角球を右方向に打つことができる」とあった。「あの場面で打ってくれるのは彼だろうと思っていた」とはバレンタイン監督の言葉。食らいついた、しぶとい当たりは新里の野球人生そのもののようだった。

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2009年4月25日のニュース