イチロー初体験!先頭打者アーチで勝った

[ 2009年4月25日 06:00 ]

レイズ戦の初回、右越えに本塁打を放つイチロー

 【マリナーズ1―0レイズ】これぞ“1本勝ち”だ!マリナーズ・イチロー外野手(35)が23日(日本時間24日)、レイズ戦の初回にメジャー通算28本目となる先頭打者アーチ。チームは虎の子の1点を最後まで守りきり、史上22度目の“先頭打者弾による1―0勝利”となった。6回にも左前打したイチローは今季4度目のマルチ安打。打率を3割に乗せた。不動の1番打者が、首位を走る好調チームの勢いをさらに加速させていく。

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 試合後のイチローはことさら淡々としていた。1―0。自身の野球人生でも初の、自らの先頭打者弾だけによる“スミ1”勝利。大リーグ史上22度目の快挙に気分が悪いはずはない。それでも「(打った)あの時点でそれは分からないから…。まあ珍しいなあ、くらいですかね」。まるで人ごとのような口調だった。
 初回、レ軍シールズの146キロ直球を右翼へ。真ん中高めの失投をとらえた一打は「リリースの瞬間ではないけど、感覚的には(マウンドとの)半分くらいじゃないですか」と、バットでとらえる前にアーチを確信していたという。先頭打者弾はメジャー通算28本目で歴代12位タイ。しかし何より価値があったのは、第1打席で安打が生まれたことだった。
 「そんなこと“今さら”の質問ですね」。初回、先頭打者としての重要性。胃潰瘍(かいよう)から復帰したものの、出遅れが試合への入り方に影響したのか。前日までの出場7試合で第1打席はすべて凡退。その間、チームも初回の得点は1試合だけだった。イチローの第1打席の打率はここ3年間で・382、・357、・361と高い。投手の不安定な立ち上がりを攻め、攻撃の流れをつくってきた。強いこだわりを持つ第1打席でようやく安打。結果的に決勝弾という最高の形にワカマツ監督も試合後、開口一番「That was a BIG ONE!(大きな一発だった)」と絶賛した。
 チームは故障者が続出。控え捕手のバークが一塁に入る緊急シフトだっただけに「きょうの(勝ち)は大きいんじゃないの」とイチロー。これで10勝到達。自身も打率を再び3割に乗せた。こだわりの第1打席。イチローから始まる攻撃こそが、マ軍にさらなる勢いを与える。

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2009年4月25日のニュース