西口“5番目の男”に間に合った!

[ 2008年10月29日 06:00 ]

シート打撃に登板した西口は、主力打者相手にヒット性の当たりを許さぬ好投

 西武のベテラン右腕が日本シリーズに間に合った。右太腿裏の張りで離脱していた西口がシート打撃で好投。“5番目の男”に名乗りを上げた。

 「148キロは出てたやろ」。遅れてきた投手陣のリーダーは周囲に笑みを振りまいた。それほど威力があった。ブルペンで約40球投げ込んでからマウンドへ。抜群のミート力を誇る片岡が、芯でとらえられない。直球に振り遅れてファウルにするのが精いっぱい。最後は11球目のスライダーで空振り三振。栗山を左飛、中村は遊ゴロに打ち取った。銀仁朗には四球を与えたが、石井義は直球で三邪飛。主力打者5人を相手に24球を投げて無安打。捕手の細川は「凄い球が来てました。シーズン以上。手が痛かったですもん」と目を丸くすれば、片岡も「あれは打てないですよ」とお手上げ状態。あまりの出来に小野投手コーチも「素晴らしい。第1戦目先発って書いておいてよ」と笑みを隠せない。
 10月4日の楽天戦(Kスタ宮城)で3度目となる右太腿裏の張りを再発させて以来の実戦登板。CS登板も見送って地道に調整を進めてきた。「絶対勝ちますから。(日本シリーズで)待っててください」と声をかけてくれた涌井との約束に何とか間に合わせた。
 順調にいけば11月6日の第5戦先発が有力。渡辺監督は「構想には入っているよ」とベテランの復活ににんまりだ。「無理せずに行きたい」と西口は静かに意気込んだ。自身のシリーズ成績は6試合で0勝5敗。今年こそシリーズ1勝を。36歳ベテランがリベンジに燃えている。

 ≪後藤“巨人斬り”手応えの特大弾≫後藤がシート打撃でグラマンから特大の一発を放った。直球をバックスクリーン左へ運ぶ一撃に「センター方向に打球が飛んだんで、調子はいい」と笑顔だ。日本ハムとのCS第2ステージでは第4戦から中村に4番を譲り、6番に降格。日本シリーズでも6番が濃厚だが、左腕からのアーチに「巨人はいい左投手が多いんで自信にはなりますね」と話していた。

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2008年10月29日のニュース