ノリが打った!中日 初戦競り勝つ

[ 2008年10月22日 17:42 ]

決勝打を放った中村紀(左)を迎える中日先発の山本昌

 【中4-3巨】右手を上げて中村紀が一塁へ向かって駆けた。9回2死一、三塁、150キロを超える直球が6球続いた後のクルーンのフォークボールをバットの先でとらえ、中前へ。しのぎにしのいでいた中日が、勝ち越し点をもぎとった。

 4打席目まで無安打。「気合が空回りしていた。開き直った」という。2死一塁から和田の中前打で好機を広げ、今季クルーンから本塁打も放っている絶好の打者に打席が回った。
 8回の守りが流れを変えた。1死満塁とされたが、前進守備の井端が高橋由のゴロを体勢を崩しながらも捕り、振り向いて二塁を踏むとそのまま一塁に転送。無失点に切り抜けた。名手は「ホームに投げてもセーフだと思った。特別なプレーという訳でもない」とさらりと話した。
 今季の中日には見られなかった「守り勝つ野球」。しかも敵の守護神も打ち崩した。絶対に落とせない初戦をものにし、落合監督は「動けている。これが本来の姿」と手応えをのぞかせる。3位からの日本シリーズ出場へ、中日が大きく弾みをつけた。

 ≪若手投手陣が踏ん張る≫中日は山本昌が6回途中で降板したが、若手投手陣が反撃を何とか封じて岩瀬につないだ。
 清水昭が7回まで抑えた後、8回はピンチ。高橋が1死一、二塁とされ、後を受けた斉藤も暴投と四球で満塁に。ここでマウンドを託された小林が、代打高橋由を井端の好判断にも助けられ、遊ゴロ併殺に打ち取った。
 小林は「とにかく0点に抑えようと思った」と興奮気味に話し、落合監督は「若者たちが必死こいて抑えているから、すごくいい経験になっている」と目を細めた。

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2008年10月22日のニュース