“お荷物球団”返上！岩村レイズ初ＰＯ

＜レイズ・ツインズ＞試合後のシャンパン・ファイトでフロイドにシャンパンをかける岩村

　【レイズ７－２ツインズ】岩村明憲内野手（２９）所属のレイズは２０日、ツインズに勝利し球団創設１１年目で初のプレーオフ進出を決めた。

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　スクリーンに映し出されたシャンパンファイトに、初めて目にする３万６０４８人の地元ファンが酔った。球団創設から１０年間で最下位９度の“お荷物球団”レイズが、夢のまた夢だったプレーオフ進出。ナインの結束を表すモヒカン頭が、グシャグシャに濡れた。

　斬り込み隊長としてチーム最多の１４６試合に出場している岩村も「（目標は）地区優勝とか強がっていたけど、実際に決まるとうれしい」と初の美酒に酔いしれた。０１年のヤクルト優勝時は、米中枢同時テロ直後でビールかけを自粛。「あの時も感慨深かったけど、またちょっと違った」と喜びを爆発させた。

　前年の勝率最下位球団のプレーオフ進出は、９１年ブレーブス以来史上２度目。歴史的快挙の秘密は、ナインが祝宴でまとったＴシャツに書かれた「９＝８」の数字にあった。「９人が全力で９回を戦えば、プレーオフに進む８球団に入れる」とマドン監督が願いを込めた標語だ。３割打者も１５勝投手もいない。だが、この日も４回無死満塁を好守で無失点で乗り切るなど、日替わりヒーローの挙げた得点を９人で守り抜き快勝。指揮官は「どん底から最も結束力の強いチームになった」と目尻を下げた。

　ホーム５７勝目は、９８年ヤンキース以来１０年ぶり。岩村が愛する地元の声援を受けて地区優勝、世界一と“シンデレラストーリー”は続いていく。