強い阪神 もう、どうにも止まらない!

[ 2008年6月12日 06:00 ]

2回1死、右越えソロを放ったフォードを迎える阪神ナイン

 【阪神6―4西武】勢いが違った。今の阪神に怖いものなど何もない。セ・パ首位決戦も何のその。獅子を一息にのみ込んだ。今交流戦西武相手に3連勝。両リーグ最速の40勝に到達した。

 「40勝?そんなこといちいち考えていない。これで終わりじゃないからな」。岡田監督のコメントは控えめだが、表情は明るい。
 アニキのバットが苦手左腕を“KO”した。3点リードで迎えた3回2死一塁。フルカウントからの速球を強振した打球は石井一の左足首を直撃する内野安打。昨年の対戦成績は17打数1安打。チームとしても通算11勝28敗だった左腕をマウンドから引きずり降ろした。最大で4点のリードが、7回には1点差に迫られたが8回には、代打・桧山が値千金の適時三塁打。貴重な1点をもたらした。先頭の代打・葛城が右前打で出塁し、矢野がきっちり送って1死二塁。「葛城が打って、すんなりと矢野さんが送ってくれた。自分は強い打球でヒットを打てれば」。大沼の初球は外角へストレート。迷いなくバットを差し出すと、右中間への打球は浅く守る外野の頭を楽々越えた。
 8回の代打攻勢。初回2死一、二塁から今季2度目の先発出場となった高橋光が左越えの先制2点二塁打。岡田采配もずばりはまった。主役から脇役まで、西武の強力打線のお株を奪って13安打。チームは今季初の6連勝で2位・中日には今季最大8・5ゲーム差をつけ、交流戦の単独首位にも浮上した。
 「連勝も伸びた?投手が抑えてるからやろ。そんなに点を取られてないやろ」と指揮官。60試合消化までに40勝到達は過去、セ・リーグで10チームあるがすべてリーグ優勝を果たしている。V率100%。阪神の勢いは誰にも止められない。

 ≪5投手で16K≫阪神投手陣も、西武打線から計16三振を奪った。先発・上園は初回無死満塁のピンチを3者連続三振で切り抜けると、4回まで自己最多タイの9奪三振。6回から登板した2番手・渡辺は3三振。さらに4番手・ウィリアムスが1三振を加え、最終回は藤川が三者三振で締めた。「連続三振?他のアウトの取り方を忘れてしまいました」。チームの6連勝中、1勝5セーブの守護神はジョークまじりに振り返った。

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2008年6月12日のニュース